2006.08.02

8月は有休を10日リクエストした。
そしたら、リクエストが通った!!
公休と合わせて20日も休みがある。
なんで8月に休むのか、といえば、幼稚園が夏休みだからだ。
本来、志望職業は専業主婦、なおかつ、
世の中に存在する数ある仕事の中で、最も尊く素晴らしい仕事は子育て、と考える私にとって、
夏休みを子供と過ごしまくるのは当然の選択なのだ。

ひと月に休みが20日もあるとはいえ、やはり11日は働くわけだから、
妻が妻のママ友と子供連れで遊ぶのは、私が仕事でいない日にして欲しい。
にもかかわらず、私が休みの日にママ友と遊ぶ、と言うではないかっ!
け、けしからんっ!!

ママ友と遊ぶのは父ちゃんが仕事でいない日にすればいいだろ?
なんで休みの日にわざわざ予定を入れるの?
で、どこ行くの??
プール??
行く、行く、お父さんも行くーーーっ!!
えっ?
ダメ?
なんでダメなんだよ。
いいじゃん。
誰と行くの?
あ○ちゃんと、か○ちゃん?
行く、行く、絶対行く!
え゛ーーーー、なんでダメなんだよ。
いいじゃん?
行かせろよなぁー。
あ○ちゃんママはイヤがらないと思うけどなぁ〜。
か○ちゃんママは初対面だけど、保母さんしてた人だろ?
か○ちゃんにはまだ会ったことないから、是非会いたいんだな。
絶対、イヤがらないって。
むしろ、大歓迎なはずだからさ。
メールして聞いてみ?
まぁ、『うちのお父さんも行きたいって言うんだけど、いいかな?』 てメールされて、
『いや、ちょっとイヤやわぁ。』 なんて言えないもんな。
でも、きっと大丈夫だからさ。
行くから。
もう決めたもん。

そんな感じの夫婦の会話?(一方的)があり、
みんなで北伊丹駅前のウォーターランドへ行った。
か○ちゃんは早朝からプール教室に行っていたそうな。
その帰り道に、か○ちゃんママが車で、あ○ちゃんとこと私たちをピックしてくれた。
うちのかーちゃんはみんなから注文をとり、近くのほっかほか亭で弁当を買った。
ほっかほか亭で弁当を買うことなんて、滅多にない。(どちらかというと、コンビニ弁当派)
メニューを見るとどれも超うまそーだ。
私は天丼と鳥マヨ、散々迷った挙句、時間が経ってから食べるので、
ご飯に汁がかかっていない鳥マヨにした。

去年、行きそびれたウォーターランド。
驚くほど混んでおり、ゴザを敷くスペースがないほどだったが、かなり充実した施設で200円。
時間制限なし。
父ちゃん、大満足。
息子とあ○ちゃん、か○ちゃんと思いっ切りはしゃぎ、11時頃から4時頃まで騒ぎまくり、遊びたおした。
女の子2人の強烈パワーが加わり、息子と2人で行くのに比べて何十倍も楽しかったぞぉ〜♪

帰宅後、あ○ちゃんママとか○ちゃんママから、妻のケータイにメールがあった。
『このメンツで是非もう一度、ウォーターランドに行こう』
『子供のお守りをしてくれて、お父さんありがとう』、という内容と、だったらしい。
ほれみろ、やっぱ大丈夫だったじゃんかぁ。

保母さんをしてた、か○ちゃんママが、
お父さん、いい保父さんになれる、と言ってくれていたようだった。
嬉しすぎるかも♪

メチャメチャ羽目をはずし、最高にエンジョイできた一日だった。



2006.08.03

28日と同じパターン。
伊丹 → 宮崎 → 中部 → 稚内 → 中部。

伊丹のディスパッチで雲の動きを確認すると、
早朝に清水の南にあった積乱雲の塊は、上空の東風にのり、西へ移動中だった。
501便で宮崎へ向かう途中、宮崎までのルート上にかかるか、かからないか、微妙な位置だ。
ちょっぴり心配だったが、積乱雲の塊は東西に伸びる壁のような形状ではなかったので、
ルートにかかったとしても隙間をぬって飛べば良いだけのこと。
それほど心配はしていなかった。

より心配だったのは稚内の北にある雨をともなう雲。
雲底(シーリング)が低い可能性大。
風の傾向は西風。
弱い西風であれば ILS 08 で追風で降りてしまえば良いが、
もし風が強まり追風が10ktを超えてしまうと、VOR A Approach からのサークリング26をせざるを得ない。
この場合、最低降下高度は地面に対して 550ft 程度。
ILS 08 なら地面に対して 200ft まで降りることができる。
550ft まで降りて雲の下に出れず滑走路を視認できなければ着陸はできない。
まぁ、天気が悪化しても、着陸できないほどになることはないか。
用意された飛行計画は、その辺も考慮してか、燃料を多めに積んでの計画だった。
なんとかなるだろう。

501便で宮崎へ向かった。
実際に飛んでみると、積乱雲は私たちの飛行経路に対して東へ抜けていて、全く影響はなかった。
宮崎へのアプローチは Visual 09 だった。
ベクター(管制官による飛行機の誘導)が始まり、しばらくすると、
アプローチタイプが管制官により Visual 09 から ILS 27 → サークリング09に変更された。
出発機との関係なら Visual 09 の方が管制官にとってはベクターが楽なはず。
なんでだ?
ひょっとして天気があまり良くないのか?
ILS 27 の電波に乗り、高度下げていって、ようやく納得。
Visual が可能な天候時、通常なら 1500ft でサークリングをするのに、
シーリングが低く、1000ft まで降下してやっと滑走路を視認できた。
この気象状況では Visual Approach は無理だ。
あとは普通に着陸した。
きっと清水沖にあった積乱雲が範囲を広めつつ南西に移動し、
少しずつ宮崎の上空に接近しているのだろう。

宮崎を離陸時、Runway 09 に Align して Weather Radar をつけた。
おっと、積乱雲が海岸線にまできているではないか。
前方を見ると、海の方は雨が降っているようだ。
私達がいる 09 end 側は雨が降っていない。
Runway 09 の端から離陸滑走を始め、
浮き上がり、機体が Runway 27 end を通過する頃、かなり激しい雨に遭遇した。
これでは ILS 27 からのサークリング09は無理だろうな・・・・。
すると、管制官が到着機に進入を許可する声が聞こえた。

Clear for ILS 27 approach circle to runway 09. Now RVR 600 meters.」(管制官)

ダメじゃん!
RVR600mじゃ、着陸どころか、進入開始すらできないっしょ。
サークリング09は当然無理だし、 ILS27 に Straight in もできない。
到着機は管制官にRVRをもう一度聞いた。
そして、もちろん待機することに決めたようだった。
しばらく待てば積乱雲は移動し、天気が回復するのは分かっていたが、
進入開始すらできず、待つのはイヤなものだ。
私達の到着時間と積乱雲の接近が重ならなくて良かった。。

中部空港に着陸する前、ACARS でディスパッチャーからメッセージを受け取った。
稚内行きの便の燃料を増やしたい?
すぐに稚内の天気を ACARS でチェック。
今のところ問題ない。
ILS 08 でも着陸できるし、VOR A からのサークリング26も可能な状況だった。
朝、伊丹のディスパッチで雲の動きを予想するデータを見たとき、
どちらかというと回復傾向かと思ったが、状況が変化しているのか?
まぁ、余計に燃料を搭載してくれるというなら、それを断る理由はない。
中部に到着後、新しい飛行計画を受け取り、燃料搭載量を増やし、そして出発した。

中部空港を出発時、同時に Push Back する飛行機が多数おり、
私たちの順番は最後になってしまった。
さらに、離陸前、着陸機がいて滑走路手前で待たされ、
離陸前に稚内到着時刻が定刻より遅れることが分かっていた。
稚内空港はレーダーカバレッジの外なので、出発機と重なると着陸を待たされる。
そして、この便は毎回、稚内からの出発機と重なる。
中部を定刻に出発できれば、たいてい稚内からの出発機が地上で待たされるが、
中部からの出発が遅れると、稚内からの出発機が先になり、上空で私達が待たされることになる。
今日は長時間勤務なので、できるだけ待たされることなくスムーズに運航し、
全ての空港で天候が良く、心理的にストレスを受けずに仕事を終えたいものだ。

千歳近辺まで来たころ、稚内の天候が悪化しだした。
シーリングが 600ft を切り、VOR A では雲の下に出れず、滑走路が視認できない状況。
かつ、西風が少し強まり、時々 ILS 08 では追風が10kt を超えていて、着陸できない。
うーーん、微妙だ・・・・。
管制官の指示で稚内上空で待機することになった。
予定通り出発機を待つことになったのだ。
すると、運悪く、この待機中に西風がどんどん強くなっていくではないかっ!

それまで時々追風 10kt を超えていたが、ほぼコンスタントに 10kt ちょうど、となり、
さらに 10kt を超える時間が長くなり、しまいにはほとんど 10kt 以下にならなくなってしまったぁ〜。
ヤバイぞぉ〜。
ILS 08 の待機経路と VOR A の待機経路は違う。
そして私は ILS 08 の待機経路を飛びながら待っていた。
カンパニー無線で風が 10kt 以下になることがほとんどない状況になり、かつ
シーリングが下がって雲底が 500ft を切っている、と連絡が入ったまさにそのとき、
管制官から進入開始の許可が来てしまった!

今更、VOR A にアプローチを変更するためにコンピューターのセットアップを変えることはできない。
するなら進入許可を却下し、待機をリクエストして、VOR A に変更の手続をし、
異なる待機経路にリエントリーして進入を開始するか、そのまま進入を開始するか、考え直す必要があった。
さらにチャートも変更し、ブリーフィングもやり直して・・・。
そこまでやり直したとして、確実に着陸できるなら良いが、
シーリングは低いから、まず滑走路は見えない。
えぇーーーい、いちかばちか ILS 08 でいってみようっ!

稚内上空からアプローチを開始した。
待機高度は 7000feet だったので、若干高め。
すぐにフラップを下げ、スピードブレーキを引き、着陸のための操作をしつつ、
カンパニー無線で何度か風を聞いた。
240度から 12kt、MAX 16kt。
MAX値は考慮しなくてもいいとして(規程上)、240度方向から 12kt だと、追風は 11kt。
これでは着陸できない。
着陸するには管制官が 「Runway is clear.」 と言ったとき、
240度から 11kt であることを確認する必要がある。(追風 10kt)
「Runway is clear.」 の時点で追風 10kt を超えていたら、
対地 500ft までに追風 10kt 以下であることを確認しなければ着陸してはならない。
Overhead からの Outbound を飛行しつつ高度を下げ、
左旋回し Inbound Course に機首を向けた。
この間、カンパニーからの Reported Wind はずっと240度から 12kt 以上。
これは着陸できない。
多分、無理だ。
頭の中でゴーアラウンドの手順をレビューしつつ、ILS の電波に乗り、さらに高度を下げていった。
もし着陸できずゴーアラウンドして、上空で待機、その後、天候が回復せずに旭川へ向かったら、
きっと私たちの規定の勤務時間をオーバーしてしまうから、稚内 → 中部 はキャンセルになる。
なんとしてでも着陸したいんだけどな・・・・・。

対地 1000feet。
Runway is clear. Wind 240 degrees 12knots.」(管制官)
追風オーバー。

「もう一度対地 600ft で風を確認してダメならゴーアラウンドします。」
対地 700ft でカンパニーの声が聞こえた。
240度 11kt です。」(カンパニー)
おし、入ったな。
でも管制官の声で通報されるのを聞きたい。
すると・・・・、対地 650ft で誰か別の飛行機が無線でしゃべりだしたではないかっ!
これでは管制官に風を聞けない。
風を聞けない=追風 10kt 以下を確認できない = ゴーアラウンド。
うーーーん、なんて最悪なシナリオなんだっ!!
まさにスラスト・レバーをゴーアラウンド position まで進めようとしたとき、
管制官が他機の交信をさえぎり、風を通報してきた。

Wind 240 degrees 11knots.」(管制官)

よっしゃーーーーっ!!!!
ありがとぉ〜〜〜♪
心の中でガッツポーズを出しまくりながら、管制官に感謝しまくりつつ、continue approach。
対地 400ft で雲の外へ出た。
「Runway insight!」
その瞬間、VOR A で進入した場合の海上の経路の方向をチラ見した。
シーリングはさらに低そうだ。
VOR A をやらなかったことが正解であったことを確信して、さらに高度を下げていった。

ILS 08 の決心高度(最低降下高度)での追風は 16kt 程度はあったようだった。
追風が強いときは向かい風や無風の時にくらべ着陸性能が悪いので、
進入速度はいつもよりシビアに守らねばならない。
多くても少なくてもダメだ。
タイヤも規定の場所にきっちりつけないといけない。

パワーを対地 100ft で 40% N1 まで絞り(通常よりはかなり低いパワー)、
そのまま接地点へ向けて進むと、飛行機が沈みだした。
その沈み降下率は通常の着陸時よりかなり大きく感じられた。
パワーが少ないのだからこれは当たり前だ。
でもパワーを足すのを少し我慢。
機首を上げて沈みを支え、支えきれなくなったところで対地 30ft 。
スラストレバーを前に出し、一瞬エンジン音が増したのを聞いてからパワーをカットした。
1300ft にタイヤをつけた。
リバースをフルにし、Nose Gear を接地させ、
オートブレーキとスポイラーの作動を計器をチラ見して確認。
OK〜♪

定刻より15分遅れたが、無事、稚内空港に到着した。

稚内 → 中部 はお客さんが20名以下で搭乗に時間がかからず、出発は定刻5分遅れ。
中部空港到着は最終的に定刻より13分早かった。

こうして長〜い一日は終わった。



2006.08.05

中部発仙台行き、365便。
仙台空港へのアプローチタイプは ILS 27。
アプローチの順番は私達が number one で、後ろの飛行機は減速させられていたようだった。
高度を下げていくと空港が見えた。
当然、到着が早くなるよう、後ろの飛行機が減速しないで済むよう、Visual 27 をリクエストしてみた。
すると・・・・、くれたっ!!
私たち以外に、他に空港周辺に飛行機がいなかったのだろう。
Direct Left Base に入り、かなり早着することができた。

広島発仙台行き、802便のときの仙台のアプローチタイプは Visual 09 だった。
通常は空港の南側にベクターされ、空港の上空を通り北側に出て、
Left Downwind 経由で Visual Approach をするが、それだと着陸までに時間がかかる。
先日は出発機が2機いたせいで、さらに西側へ引っぱられ、
27のファイナルの遠方を南から北にクロスさせられてしまった。
そんなかったるいベクターで到着が遅れ、燃料を余計に燃やすのは耐え難い。
そこで、Right Base へ直接入るパターンをリクエストした。
本当は直接09のファイナルへ入り Straight in landing をしたかったが、
空港周辺に雲があり、ベクターではなかなか高度を下げることができない可能性があったので、
少し控え気味のリクエストをしたのだ。
それでも、新潟方面から来ると、これは、ほぼ Straight in landing to runway 09 となる。
仙台空港の東には蔵王山があるため少し高度処理はきついが、早めに減速していれば問題ない。

4000feet から 2500feet への降下指示が来て、雲の下に 3000feet あたりで出て空港を視認した。
エアポート いんさいとぉ〜♪ (airport insight)
All Nippon 802. Clear for visual approach runway 09 via right base.」(管制官)
「OK〜♪ オーパイ、オートスラスト OFF、FD OFF。 ほんじゃ、ベースに向かいま〜す。」

過去に Right Base に直接入った経験がなかったので、かなり Maneuver を楽しむことができた。
しかも、到着は定刻より6分早着することができたのだった。
次は、是非、直接09ファイナルに入ってみよう!



2006.08.10

淡路島へ一泊二日で行った。
関西には長いこと住んでいるが、淡路旅行は初めてだった。

以前から妻にリクエストされ続けていたカーナビ。
淡路旅行に備えて、一ヶ月ほど前につけた。
ほとんど高速には乗らないので必要はないと思いつつ、ついでにETCもつけた。
我が家の1300ccのbBが一気にハイテクマシーンとなった。
とは言っても、使い方はイマイチ分かっていない。

カーナビに 「たこフェリー」 を登録して、自宅を出発した。
どこから高速に乗ろうとしてるんだ、お前は?
画面をスクロールして先に進めると・・・・、
おっ! よく分かってんじゃん♪
そうそう、名神の尼崎ね。

ETCカードは入れたか?
挿入の向きは合ってるか?
ゲートが開かなかったらブレーキ踏むんだろうから、
前の車両と後ろの車両との間隔がある程度離れるように、自分も時速20kmまで減速するんだぞ。
そんなことを自分にブリーフィングしつつ、妻にも指摘されつつ、
ETCのゲートを目指してレッツゴー!!
ブレーキを踏んで、うーーーんと減速して、バックミラーをチラ見。
後続車両はメチャメチャ遠い。
うん、うん、これなら追突されっこない。
開け、開け、開け!
開いたぁ〜〜〜♪
スンゲェー!!
便利じゃん!!

カーナビの表示が高速道路になると、見たことのない画面になった。
黄色とか赤の表示がある。
これって渋滞か?
VICS とかいう渋滞表示機能がちゃんと作動してる雰囲気だ。
場所は・・・・・、月見山か。
月見山って、よくラジオの渋滞情報で聞く場所やけど、ここなんや。」(妻)
カーナビのナビゲートに従って、見事、西宮JCTを西行きに乗ることに成功。
神戸空港の標識を眺めつつ、月見山まで来た!
月見山トンネルって、ここか・・・。
って、230m??(正確な長さは覚えていない)
短かっ!!
そんな有名なら1000mはありそうなもんだ。
トンネルに入る前から出口の明かりが見えてるなんて、マジ短かすぎだ。

ETCの器械がしゃべった。
払い戻し料金は・・・・」(ETC)
お゛お゛ーーーーっ!!
これが話に聞いていた払い戻し制度ね♪
いっぱい戻ってこい!
カモーーーン!!
40円です。」(ETC)
ヌワヌィィイイイーーーーーッ!!!
なんて、スーパーハードどケチなんだ、オマエはぁぁあああーーーーっ!!
政府の援助金を差っぴき、取り付け料込みで、トータル1万8千円もしたんだぞ!
40円ずつ返したら、高速に450回も乗らないと元がとれんじゃないかっ!
1年に何回も高速に乗らないのに、何十年も車を買い替えできんじゃないかぁぁぁああーーーっ!!

不満たらたらではあったが、
料金所で財布を捜したり、小銭を出したり、窓を開けたりする手間が省けることを考えると、
これぐらいの出費はいたしかたないのかなぁ?

車で旅行に行くのに、地図を見ずに家を出たのは初めてで、
どこのインターチェンジで降りたのかも分からないが、
とにかく降りた場所がメッチャ混んでいた。
なんじゃ、こりゃぁぁああーーーっ!!
早く海に行きたいのに、こんなところでノロノロ運転してる場合ちゃう!
頭がプチ・パニックに陥り、数分間、思考回路が停止。
しばらーくして、ボソッ、と妻が言った。
迂回したら?」(妻)

そうかっ!
サンキュ〜♪
脳が再び活性化してきた。
カーナビに渋滞回避って機能、あったっけ。
えぇーっと・・・、「VICS」 か?
「メニュー」 だったけ?
違うな・・・・、「再探索」 か?
そうだ、これだ。
プチ。(人差し指で画面をタッチ)
イッエース!!

再びナビを200%信頼しつつ、道なりに進んでいくと、
妙に狭い道ばかり突き進んで行くではないかっ!
一方通行路並みに細い、一方通行でない道を、自信ありげに誘導してくれる。
右、左、カーブを曲がって、また右、左。
自分がどっちの方向に進んでいるのか、皆目検討つかない状態で、
ひたすらカーナビを頼りに進んでいくと・・・・・、
出たぁーーーっ!
たこフェリー乗り場、見ーっけ♪
すぐそばに明石市の市役所があり、日本標準時の子午線があった。
飛行機乗りには、ちょっと嬉しい場所だ。
へぇ〜、こんな所に子午線があるんかぁ〜。
ワクワクしながらも、一瞬にして子午線を飛び越え、たこフェリーに乗った。

いつもは飛行機の上から眺める明石海峡大橋の下をくぐった。

あとは再びカーナビの指示通り高速に乗り、慶野松原へ行った。
慶野松原の海水浴場は水はまぁまぁきれいだったが、泳ぐと何故か肌がピリピリしまくった。
妻によるとクラゲらしい。
ゴーグルをつけて泳いでいたが、何も見えなかったけどなぁ〜。
しばらくすると、水泳中、一番ビリビリした場所がみみず腫れになっていた。

息子は海に興奮しまくり。
とても嬉しそうだった。
でも、妻的には、遠浅の砂浜で子供と砂遊びをしたかったらしく、
小石で形成され、しかも遠浅でない慶野松原の海岸は、理想的ではなかったようだった。
当初、慶野松原に宿泊する予定だったが、
台風7号が来たおかげでホテルをキャンセルしたのは正解だったようだった。

慶野松原を後にして、カーナビを頼りに宿泊予定の 「ホテルニューアワジプラザ淡路島」 へ向かった。
車が動き出してすぐに息子は・・・・寝た。
海ボタルを見に行くホテル企画のプチ・バスツアーは、19:30集合。
それに行くには、息子を日中少しでも寝かしたかったので、ちょうど良い。
妻の指示で時速30km程度で走った。

遠くに大きな橋が見えてきた。
んっ??
なんでさっき見た明石大橋が見えるんだ?
明石大橋の下をくぐった後、高速道路をぶっ飛ばして長いこと走って慶野松原に着いたのに、
慶野松原を出てすぐ、どうして明石大橋が見えるんだ??
「随分、橋が近いなぁ。」
ボソッと独り言を言った。
妻は無反応。
?????????
どう考えてもおかしい。
高速で相当走ったはずなのに、下道で徐行して走ってすぐに同じ橋が見えるか?普通。
あり得ないよな。
高速が曲がりくねっていて、グルグル旋回して走って、下道は直線とか?
そんなわけないよな。
分からん。
「なぁなぁ、なんでさっき通った橋があそこにあるの?」
はぁ〜?!」(妻)
妻に笑われ、バカにされてしまった。
そうか、あの橋は四国に続く大鳴門橋かっ!!

言い訳ターイム!!

車で旅行に行くときは、いつも目的地、立ち寄る場所のブリーフィングを妻から受け、
通る道を徹底的に調べあげ、A4の紙に何枚も、ボールペンで略図を書く。
高速の入り口、出口の名前だけじゃない。
出入り口付近の拡大図、細い道路の分岐点の拡大図はもちろん。
交差点、分岐点の名称、近くにある目印も調べる。
地図の道路にそってに糸をはり、定規で糸の長さを計って縮尺から距離を求めて、
交差点、分岐点までの距離を調べて、A4のマイ地図に書き込んでいる。。
もちろん実際に走りながら車の走行距離のメータを見て、自分で調べた距離から分岐点を見つけるのだ。
そうやって、出発前に全てを調べ、頭に記憶しているから、
知らない土地に行っても、ほぼ百発百中、道に迷わず一直線に目的地に到着できるのだ。

しかーし、今回は違った。
カーナビがあるから地図を見ずに来てしまったぁぁあああーーーっ!!
カーナビの指示どおりに走っているから、
淡路島のどこを、どういうふうに走ってきたのか、
今、淡路島のどこにるのか、
現在地の淡路島に対する位置はどこなのか、等々
全然分からないし、興味もないのだぁぁああああーーーーっ!!!!

が、そんな言い訳が通用するわけもない。
かなり長いこと妻にバカにされ続けた。

時間が経ち、別の会話をしていて、返事がこなくなった。
妻を見ると・・・・、寝た。
バックミラーを見ると・・・・、息子爆睡中。
さらに徐行。

およそ20分して、ホテル近辺に到着した。
Y字の分岐点をカーナビが指示する方に曲がった。
その直後、カーナビの画面上では、
私が曲がった方向と反対の方向に曲がるべきだったような表示になったではないかっ!
なんで???
でも細い道だったので、Uターンはできない。
仕方ない。
バックするか。
ギヤレバーをバックにいれると、ピーッ、ピーッ、という音がでる。
妻が目覚め、言った。
いつからバックしてるん?」(妻)
今だよ、今!
1秒前からっ!
妻は笑っている。
そんなの分からないって?
私が寝始めてからずっとバックし続けてて、今、たまたま私が目を覚ましただけかもしれない、だって??
そんなわけないだろっ!
カーナビの指示がおかしかったんだって。
ほら、この分岐点を最初は左に行くように指示してて、
左に行った直後、右に行くべきだった、みたいな表示になってさ。
だから、今から右に行く・・・・・・、
あれぇ〜?
やっぱ、左に行けってか?
妻のバカにした視線とあざけりを無視し、ホテルに到着した。

ホテルのプールでみんなで遊んだ後、風呂、そして晩飯。
晩飯を食べながら見た夕日は、きれいだったぞぉ〜♪
あれは大鳴門橋ね。」(妻)

最後が海ボタル見学。

次の日はゆっくり朝食バイキングを死ぬほど食べて、出発。
「イングランドの丘」 に行った。
個人的にはとっとと海に行きたかったが、
動物と触れ合うことができるイングランドの丘を、妻は息子のためにはずせないようだった。
このクソ暑い中、どうして歩き回るところに行くのかなぁ?
それに、息子は意外と 「興味ない」 とか言って、ふてくされる。
でも、行った。
そしたら、コアラが動いているところを見ることができた。
私だけ。
妻と息子は、たまたまその場にいなかった。
そこで、ビデオで撮影した。

  
コアラの動画(4.55MB)


お昼ご飯を食べて、ようやく目的地、大浜海岸に到着した。
遠浅の砂浜に妻は大感激。
慶野松原で見たフグの赤ちゃんが浅瀬にいたので、アミでゲット。
ヤドカリもいっぱいいたし、他の人たちが採った獲物を見ると、カニも何種類か採れるようだった。
息子を泳ぎに誘ったが、砂遊びにはまってしまっていた。
もう少し大きくなったら、もっと激しく遊べるんだけどなぁ〜。


帰りは明石海峡大橋を通った。
もちろん家族全員、初めてだ。
息子は爆睡中。

このどデカイ橋は、次に淡路に行くとき見せてやろう。
行きはさすがに起きてるだろうから。



2006.08.12

関空のりんくうプレミアムアウトレットへ行った。

私は航空身体検査をりんくうで年2回受ける。
そのたびに、りんくうプレミアムアウトレットに行くことにしている。
だから、今日は妻の買い物の付き合い。
息子のお守りは私の務めだ。

アウトレットの前で妻を下ろし、一日500円の駐車場に車をとめ、
私は息子とアウトレットに入った。
たまたまアウトレットにエントリーした場所が、
お気に入りの 「QUICK SILVER」 の近くだったので、そのまま店に入った。
つい最近まで知らなかったブランド。
スケボーを始めてから 「ムラサキスポーツ」 に行くようになり、そこで出会った QUICK SILVER。
しかし、高ーーい!!
やっぱ、ブランドもんは高いのぉ〜。
高級すぎて私には手の届かないショップだが、お洒落で若い感じがいい。
そこで、ついつい入ってしまう。

去年の夏も、このショップに入ったっけ。
水着が欲しかったけど、高くて手が出なかったんだなぁ。
どれどれ、水着を見てみるとするか。

あれぇ〜??
去年、買おうか、と思ってためらった一番安い4000円の水着が、まだあるぞ?
よっぽど人気がないんだなぁ。
私的には真っ赤な水着は、「ベイイォッチ」(テレビドラマ)みたいなイメージで格好よいのだが、
若者にはウケないのだろうか?
ふーーーーん・・・・・・
あれぇ〜、値札に青い丸いシールが貼ってあるぞ。
シールが貼ってあるやつって、値引きしてあるんじゃなかったっけ?

Tシャツのコーナーに色ごとの値引率が表示してある。
それをチェックしに行った。
どーせ、20% OFFぐらいだろ?
えぇーーっと、青いのは・・・・、70% OFF ーーーーーーっ!!!
マジーーーーッ?!?!?
4000円の70% OFFっていくらだ?
1200円??
そんな安いわけなかろう?
4000かける0.3だろ?
し・さん・じゅうに。
そうだよ、やっぱ1200円だよ。
ヒョエエーーーッ!?!?!
スンゲェーー、割引じゃん??
買いだ、買いだ、買いだーーーーっ!!!

他にも青いシールはないか?
お゛お゛お゛ーーーーーっ!!!!
この辺一帯、全部シール青じゃん??
一生買えないかと思ってたブランドが、70% OFFで買えるなら、
一生分買ってもいいんじゃねぇーの?
だって、8000円の水着だって、はっ・さん・にじゅーしで、2400円だぜ?
イオン、ダイエー、ジャスコ、Sport DEPO、Sports オソリティー、どこ行ったって、
通常価格のサーフパンツは2980円から、だ。
ブイランド品が2400円ならいいーんでねぇ?
それに、息子と毎日のようにプールに行ってるし、水着を着る機会がメチャメチャ多いからな。
これも、いいなぁ〜、
これも、すごーくいいなぁ〜。
あーーー、これなんか、素敵じゃーーーん♪
おっ!
これは、定価で10400円もするのかっ!
なんて、こった!
水着で1万円だぁ〜?!
おかしいんじゃねぇーの?
誰がこんな高っけーの買うわけ?
でも、7割引なら3000円ちょっと。
3000円かぁ〜。
高いなぁ〜。

試着しまくり、とりえあず手元に残ったのは、4枚。
70% OFFで、1200円のが1枚、2400円のが2枚、3000円のが1枚だ。
うぅーーーん、こんなに買ったら、怒られるかなぁ〜〜〜。
2400円2枚で4800円、プラス1200円で6000円、プラス3000円で9000円かぁ。
この間、妻に水着を買ってあげたとき、1万円以上したっけか。
1万円以下ならいいよなぁ〜。
ダメかなぁ。
もったいないなぁ。

レジの前をウロウロし、何度も試着し直し、
息子に意見を求め、「お父さん、全然似合わない」 と言われ、
行ったり来たり、行ったり来たり、ウロウロ、オロオロ、
さんざん悩んだ挙句、3000円のサーフパンツをあきらめ、残りの3枚を買った。
それでも、たかが水着に6000円も出すのだ。
かなり気が引ける。
ドキドキしながら、恐る恐るお金を出し、商品を袋に入れて受け取った。

買ってしまとぁぁああああーーーーっ!!!!!
感激ーーーっ!!


へっ?
これ、何?


レジで青いクーポンをもらった。
またのご利用の際にお使いくだい。」(レジのお兄さん)
なになに、3000円以上お買い上げの場合、1000円引き?!?!
レジのお兄さんに聞くのははずかしかったので、別の店員さんに声をかけた。
「あのぉ〜、すみません。
 このクーポン、さっきもらったんですけど、もし、今、3000円以上の商品を買ったら、
 青いシールの商品でも1000円引きになるのですか?」
はい、もちろんお使いいただけます♪」(店員さん)
うりゃゃゃああああーーーーっ!!!
来た、来た、来たぁぁぁああああーーーーっ!!!!
さっき買うのやめたサーフパンツ、1万円ちょっとだったよな?
1万円以上するサーフパンツが2000円になるんでしょ?
買いだ、買いだ、買いだぁぁぁああーーーーっ!!!!

レジが混み出したので、1箇所だったレジが2箇所になった。
さっきのお兄さんを避け、クーポンについて聞いた店員さんが担当するレジへ行った。
そして、ゲットォ〜〜〜♪

息子が同じショップ内で、長時間静かにしててくれることって、未だかつてなかったよな?
いやぁ〜、今日は静かにしててくれて助かったさぁ。
久しぶりにベビーカーに乗せたのが良かったのか?
眠かったわけでもないのに、黙って座り続けてくれた。
父ちゃんに買い物させてくれて、ありがとな。

妻は沢山、買い物をしただろうか?
気になる。
妻も欲しいものがいっぱいあって、買いまくっていてくれれば、
私が水着を4枚も買ったことに文句を言わないはずだ。

妻と合流。
おっ!
結構、買ってるじゃん!

そこで、私は妻の顔色を伺いながら、恐る恐る言った。
「QUICK SILVER で水着、4枚も買っちゃったよ。」
4枚もっ!?!?」(妻)
「だって、7割引きだったんだもん。 一生分と思えば安いだろ?
 8000円の水着が2400円だよ。 やっぱ、買いでしょ。
 それにクーポンもらったから、1万円の水着が2000円だったんだよ。」
まぁ、好きにしたら。
 はくのもったいないからって、いつもみたいにはかずにとっとくのはやめてよ。
」(妻)
「そりゃぁ、はくさ。 ウォータースライドはしないけどな。(生地がいたむから)
 そうだ! 下にビキニはいて、スライドするときだけサーフパンツを脱げばいいか!」
お願いだから、そういうことするの、やめて。」(妻)

幸い、妻も欲しいものをいっぱいゲットできたようだった。

今日が土曜日だからか、阪神高速700円の区間で、ETCが140円も値引きしてくれた。
往復で280円の値引きだ。
設備投資代金の回収期間が、さらに短くなるぞぉ〜。
(高速代がもったいないので、りんくうまで乗らず、助松で降りている。)

うきうき気分で帰宅した。
家に到着してから、私のサーフパンツ・ファッションショーが始まったことは言うまでもない。

うわっ! メッチャ、若い子達がはいてるヤツやん!」(妻)



2006.08.15

女満別空港で飛行機の外部点検をしているとき、セミを見つけた。
とてもきれいなセミだ。
大阪では見たことがない。
外部点検をしている最中に同じセミが3匹も落ちていたので、
女満別では普通にどこにでもいるセミなのだろう。
気温は30℃。
暑くて落ちてきて、そのまま飛べなくなったのか。
3匹のうち、2匹は生きていたが弱っていたので日陰に放してやった。
1匹は死んでいたので、持ってかえって息子に見せることにした。


飛行機は出発するとき、管制官から飛行経路を指示される。
例えば、新千歳発新潟行きの場合、
「Clear to Niigata airport via Hakodate-4 departure, Hakodate VOR, flight planned route.......」
「クリアー トゥ ニイガタ エアポート ヴィア ハコダテ フォー ディパーチャー ハコダテ ブイオーアール、フライト プランド ルート..........」
といった具合に管制官が無線でパイロットに告げる。

新千歳空港から出発時、お客さんの搭乗を眺めながらコックピットで無線を聞いていた。
漠然と聞いていた無線だったが、耳が反応した。

「Clear to おかま・・・・、Clear to おかやま airport via ・・・・・・・」(管制官)

「今、オカマって言ったよね!」
えぇ、言いましたね♪」(コパイ)

人前で恥ずかしいことを言ってしまって、
耳まで赤くなるような経験、何度もしたことがあるけど、
誰かがどこかで笑ってくれて、それで和んでくれるなら、
赤っ恥、かくのもいいもんだぁ〜。

 早速、セミに関する情報をありがとうございます♪
 『コエゾゼミ』 だそうです。
 ネットで検索して確認しました。
 間違いないと思います。




2006.08.16

名古屋駅から新幹線で新大阪まで移動した。
私が乗ろうとした車両から、石田純一が降りてきた!
お゛ーーーっ!!
見た目、優しそうな普通のおっさんやん♪
テレビでの印象と同じ、その普通過ぎる感じに、ちょっとだけ親近感を覚えたぁ〜。



2006.08.19

伊丹 → 熊本 → 伊丹 → 福岡 → 伊丹 便乗で 伊丹 → 佐賀
  521便 524便 423便 426便

521便
台風の影響で大阪は南よりの風が吹き、伊丹の使用滑走路は Runway 14 だった。
Runway 32R から離陸するより、Runway 14L から離陸する方が、
地上走行の距離が長いので、離陸までに余計に時間がかかってしまった。
淡路島近辺に巨大な積乱雲があり、それを回避するために迂回して飛行した。(飛行距離が伸びる)
巡航は気流が悪かったためスピードを落とし、
熊本は天気が悪く ILS 07 だったので、着陸までに時間がかかり(Visual Approach に比べ)、
定刻に到着することができなかった。
熊本空港の予報では、521便の到着時間帯、一時的に
風が240度方向から15kt、ガスト25kt 吹くはずだったが、幸い風は弱く13kt 程度だった。
もし予報通りだったら、シーリング(雲の底)が低くサークリングは無理だったので、
着陸できずにしばらく上空で待機することも考えられたが、
風が予報通りには強まらなかったので、一回目のアプローチですんなり着陸できてラッキーだった。

521便の到着が遅れたので、524便の出発は遅れるであろうと予想していた。
ディスパッチへ行き、天気を確認し、飛行機の外部点検をして機内に戻り、驚いた。
清掃さんを含め、地上のハンドリングが早かったため、定刻に出発できそうな雰囲気ではないかっ!
スッゲェ〜!!
みなさん、ありがとぉ〜♪
しかーし、すんなり定刻に出発できるほど甘くはなかった。
出発時刻になってもゲートにこなかったお客さんが一人いたため、出発時刻が遅れてしまったのだ。

さらに、熊本出発時、Push Back Standby がかかった。
なんでだ?
他に出発する旅客機はいないはずだぞ・・・・。
コックピットの窓から斜め後方を見ると、小型プロペラ機が3機ほど、誘導路を地上走行している。
めずらしい光景だ。
シーリングが低く、まだまだ台風の影響下にあったので、
小型機がVFRで飛ぶのは無理っぽい気象条件だ。
エバックしてた飛行機が戻ってきたのかな?(エバック=Evacuation=台風を避ける)
まだまだ小型機が地上走行していたようだったが、
彼らが誘導路を通っている間は、私達は Push Back できない。
そこで管制官が小型飛行機に滑走路上を走行して移動し、駐機所に戻るよう指示を出した。
ありがとぉ〜♪

私達が Push Back を開始し、エンジンをかけ終える頃、小型機の無線交信が聞こえてきた。
片側のブレーキが固着して動けなくなったので、ここでエンジンを切ります。
そ、そんな・・・・。
君はどこを走行中の飛行機だい?
誘導路? それとも滑走路?
滑走路の上で動けなくならないでね♪
うちが離陸できないから。

別の小型機の無線交信が聞こえてきた。
今から私(パイロット)が飛行機を降り、動けなくなった飛行機のパイロットと入れ替わります。
そんなの、あり??

さらに Push Back が続き、滑走路に対して垂直だった機体のしりが右に振られ、
Push Back 開始時に真後ろで見えなかった部分の滑走路と誘導路が、私の席から少しずつ見えてきた。
おっ!
小型機が3機おるぞ。
そのうち1機が滑走路上におり、その他2機は滑走路の外だ。
ちょうどそのとき、滑走路の外の1機から人が降りてきて、
滑走路内で止まってしまった赤い飛行機に歩み寄っていくではないかっ!!
こんな光景、見たことないぞ?
航空局の人じゃなくて、民間人が滑走路に入ることって、あっていいのか??
もう、ビックリだ。

いいか、わるいか、はさておき、入れ替わったパイロットが滑走路上で動けなくなってしまった飛行機を
動けるようにしてくれれば、私たちとしては満足だ。
さて、動かしてくれるか・・・・。

管制官から Runway 25 へ走行する指示が来たので、地上走行を開始した。
小型機3機は視界から消えた。
Runway 25 End に近づくと、管制官から滑走路に入って良い、との指示がきた。
ってことは、さっきの飛行機、どいたんだ。
どれどれ・・・・・。
Runway 25 に進入しながら滑走路上を見ると・・・・・、
いたっ! さっきの赤い小型機。
滑走路上をこちらに向かって地上走行している。
他の2機は・・・・、誘導路上を地上走行している。
しばらくして滑走路上にいた赤い小型機が滑走路の外へ出て、私たちに離陸許可が下りた。

こんなハプニングがあったため、出発時刻はさらに遅れてしまった。
伊丹は使用滑走路が Runway 14。
進入から着陸まで時間がかかり、当然、便は遅れた。

その遅れを引きずり、423便は伊丹を出発した。
ところが、上空は台風の影響で南風。
向かい風成分が少なかったせいもあるし、また、福岡が ILS 16 だったこともあり、
飛行機のコンピューターが計算する着陸予定時刻は、定刻より5分早着だ!
ヤッホォ〜♪
これなら定刻に Spot in し、定刻に到着できるっ!
お客さんもハッピーだが、客室乗務員(CA)さん達も、福岡で少し余裕を持って弁当が食べれるかな?
そんなことを考えながら、私もハッピーだった。

ところがだ、福岡に着陸後、駐機場に戻る誘導路上で停止するよう管制官に指示されたのだっ!
なんでぇ〜?
私達の前に着陸したJAL便も、ANA便も待たされていた。
アシアナ航空が普通とは違う経路で滑走路末端へ進んだために、
Spot in する経路をふさがれて、私達423便を含め3機が待たせれてしまったようだった。
おかげで駐機場に Spot in したのは定刻から7分遅れ。
ちょうど7分、誘導路上で待たされたので、待たされていなければ定刻の到着のはずだったわけだ。
ガビィーーン・・・・・。 (TT▽TT)

折り返し、426便。
離陸直後、コンピューターが計算する伊丹空港着陸時刻は定刻3分遅れ。
到着予定時刻(駐機場に入る時刻)は定刻8分遅れであることは、福岡を離陸してすぐに分かっていた。
それでも、台風に伴う雲がほとんどなくなり、巡航中、降下中、ほとんど揺れなかったので、まずまずだった。
伊丹へのアプローチは再び Runway 14。
ILS 32L からのサークリング 14L を実施した。

ILS の Glideslope の電波に乗り、高度を下げていった。
さっきアプローチしたときは、1500feet で水平飛行に移り、
そこから左旋回し梅田の東を通って、しばらく進んで右旋回し、つかしん、我が家のほんの少し西を通り、
Right Downwind 経由で 14L に着陸した。
当然、今回も 1500feet で水平飛行するつもりだった。

ILS の Glideslope に乗り、降下していくと、さっきと同様、左手に梅田が見えた。
ん??
そこから先が見えない?
梅田までくっきり見えるのに、なんで滑走路が見えないんだ?
そこだけ視程が悪いのか?
そんなわけないよな。
あっ!
あそこだけ雨が降ってるんだ!

雨が降っているせいで視程が落ちているのだ。
TCAS に映る先行機の高度を見た。
どこで水平飛行するか・・・・・。
1500feet を通過し、さらに高度を下げているようだ。
おっ、1200feet で止まったぞ。
ってことは、1200feet 付近で滑走路が見えるんだ。
「よし、うちも 1200feet で Downwind に入ろう。」

あれっ?
1000feet になってる。
先行機のDownwind 飛行高度は最初 1200feet だったが、
いつの間にかさらに高度を下げ 1000feet を指示していた。
ま、まずい!
うちも 1000feet で水平飛行しよう。
確かに、さっきよりさらに滑走路が見えにくい気がする。
梅田までは見えてるのに、その先は雨でカーテンがかかったように見えないのだ。
Weather Radar をつけると・・・・・、エコーを伴う雲がその雨のカーテンの真上にあるではないかっ!
ひょっとしたら、サークリングの最低降下高度 800feet まで降りることになるかも・・・・。

幸い、1200feet 近辺で滑走路が正面に見えたので、
1000feet で水平飛行に移り、滑走路を見失わないように 狭目のDownwind に入った。
そこで、豪雨に入った。
土砂降りの中、かろうじて滑走路が見えている。
土砂降りの少し向こうは明るい。
すぐにこの雨のカーテンの外に出れるはず。
数秒後に・・・・、出た!
あー、ビックリした。

狭目の Downwind から通常幅の Downwind に入り、Runway 14L へ向けて continue approach。
Right Base 経由で Final にアライン(align)した頃、無線交信が聞こえた。
うちのすぐ後ろの飛行機が豪雨で滑走路が見えず、ゴーアラウンドしたようだった。
フゥーッ、危ない、危ない。
もし、アプローチの順番が一つ後だったら・・・・・・・。

その直後、使用滑走路が Runway 32 に変更された。
変えるなら、もっと早く変えといてくれれば、出発、到着が混まずに遅れも少なくてすんだのにっ!
もうっ!

今日は色々ついてない事もあったけど、ゴーアラウンドしなくて良かった、良かった。