2007.01.01
明けましてあおめでとうござます!
なーんのとこはない。
仕事で佐賀に泊まりだった。
仕事、仕事。
誰かが飛ばにゃならん。
昨晩は20:00にベッドに入った。
20:15頃にルームサービスが来た。
ドンッ、ドンッ、ドンッ!
激しくドアをノックする音。
「ルームサービスですっ!」(女性)
いやぁ〜、違うと思うんだけどな。
だって、オーダーしてないもん。
ほっとこ。
そのうちいなくなる。
ドンッ、ドンッ、ドンッ!
「ルームサービスですっ!」(女性)
げっ!
もう一回たたいたか。
しかも声、デカ!
隣の部屋だけじゃなく、そこら中の部屋にいる人達、全員に迷惑だ。
出よう。
ベッドを出て、電気をつけて、ドアを開けた。
そこには目を輝かせた若い女性が立っていた。
彼女が声を発しようと口が動きかけた瞬間、さえぎった。
「あのぉ〜、多分、僕じゃないと思いますよぉ。」
「あっ・・・・・・・・。 失礼しました・・・・。」(女性)
胸を張って、持って参りましたっ!、と言おうとしたところに、
カウンター・パンチを食らわせてやったゼイ♪
彼女、出鼻をくじかれたように、シューンとしてしまったぁ〜。
可哀相だったけど、私の一声でうろたえ、後ずさりした感じ、
背筋の伸び具合の変化がちょっとおもろかったぞ。
昨晩、佐賀のホテルは激しかった。
ルームサービスの嵐だ。
しかも聞き覚えのあるさっきの女性のドデカイ声。
隣の部屋からは、ずっとテレビの音が聞こえている。
今日はなかなか眠れないかもな。
そうだ。
久しぶりに柔軟体操をしよう。
以前、寝る前に柔軟体操してみたら、毎回、すぐに眠れたもんな。
20分ほど体を動かしてからベッドに入った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
朝、04:45。
目覚ましにたたき起こされた。
昨日は、ベッドに入ってからの記憶が全然ない。
やはり、柔軟体操、最強だ。
ホテルを05:30にチェックアウト。
コパイに昨晩どうしたか尋ねると、
1.いつものようにホテルで自転車を借り、町へ行った。
2.いつも行く店を何軒か回ったが、全部閉まっていた。
3.コンビニで弁当とビールを買ってホテルに戻った。
4.ビールを飲みながら弁当を食べた。
5.ルームサービスで年越しソバを注文して、食べた。
6.紅白は見ずに寝た。
若いのに、なかなか寂しい年末の過ごし方をエンジョイしているようだ。
そっか、ルームサービスで年越しソバを注文する、っていう手があったのか!
「そういえば、昨日はルームサービスがすごくなかった?」
「あぁ、そうですね。 あれ、多分、みんな年越しソバですよ。」(コパイ)
元旦の早朝でほっかほか亭は閉まっていたが、
店員さんが弁当を用意して車で待っていてくれたのには驚いた。
ありがとぉーーー。
おせち料理だ。
うーーーん、豪華だ・・・・。
うれすぃ。
おせち料理がらみの話だったか、なんだったか。
私が 「おとそ」 の話をすると、26才のコパイは 「おとそ」 を知らない、と言うではないか?!
もちろん、「おとそ」 を作るときに使う 「とそさん」 も知らない。
私はあっさりしたおせち料理は苦手だ。
食べるのはおぞうにぐらいだ。
あと、おとそ。
おとそがなかったら正月じゃない、っていう勢いの、おとそファン丸出しだ。
ちびちび飲むはずのおとそをガブ飲みするのは、全国どこを探しても、きっと私ぐらいのはずだ。
なので、毎年、年末になると 「とそさん」 がおまけに付いているみりんを買いにいく。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
いつだったか、本みりんを買うのに数時間かけたことがある。
1本のみりんに 「とそさん」 は1個しかついていない。
おとそガブ飲みファンの私にとって、とそさん1個では正月を幸せに過ごせない。
で、酒屋でとそさんの値段をチェックしたら、100円もするぞぉぉぉおおおーっ!!!
そ、そんなに高いわけなかろーーーがっ!
私が子供の頃は、薬局でタダで手に入ったものだ。
今や、薬局はみかけなくなった。
そこであっちこっちのドラッグストアに行ったが、どこもとそさんを置いていないっ!?!
若い女性の店員さんに聞いたら、とそさんって何ですか?ときたっ!!
ガッビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッ・・・・・・・・・・・・。
どうしよう?
100円でとそさんを買うか?
待てよ・・・・、本みりんは高いけど、とそさんがついてくる。
本みりんの値段マイナス100円が、同量の安物みりんと同じ値段なら、
とそさん付き本みりんを買った方が安いんじゃないのか?
イヤ、イヤ、だまされるな。
とそさんがいっぱい欲しかったら、本みりんを小瓶で買わなくてはならない。
小瓶だと単価が高い。
大瓶の本みりんを買って、それにとそさんが沢山ついてくれば一番いいのだが、そうはいかない。
とそさん、いくつ欲しいかな?
4、5個もあれば1月いっぱい楽しめるよな?
本みりんの小瓶の単価×5>薬局の100円とそさん×4+本みりんの小瓶1本+大瓶の安物みりん
なら薬局でとそさんを買う方が安い。
>マークが逆向きなら、本みりんの小瓶を5本買う方がお得だ。
よしっ!
まずは、本みりんの小瓶、大瓶、安物みりんの大瓶の単価を調べに行こう!
スーパーに行った。
みりんはどこだ?
みりん、みりん、・・・・と。
ゲェェェエエエーーーッ!?!?!
とそさんが落ちてる???
ゲッ!!
本みりんの小瓶におまけで付いているとそさんが、棚に落ちている。
なんでだ?
まさか・・・・・、誰もとそさんが必要ないのか?
いらないおまけをはずして棚に置き、本みりんだけ買ってるのか?
だったら、何で小瓶を買うんだ?
ここのスーパー、大瓶の本みりんにはおまけのとそさん、付いてないのに。
大瓶買えよ!、大瓶!
その方が単価が下がってお得でしょ?
まぁ、いい。
店員さんに聞いてみよう。
「あのぉーーー・・・・・・。 みんないらないのか、とそさんが捨ててあるんですけど、
もらちゃってもいいですか? 本みりん、買いますんで。」
「いいですよ。」(店員)
ラッキ〜〜♪
落ちていたとそさん5個を無事にゲットしたのだった。
なんで、こんなことに数時間も使ってんだよっ!、オレっ!!
そうそう、その次の年だったかなぁ。
本みりんは高いので、安ーいみりんを買い、それでおとそを作ったらメッチャまずくて即効捨てたっけ。
ここんとこ、毎年、おとそをガブ飲みしたせいか、去年の年末は沢山飲みたい気分になれず、
酒屋でとそさん付き本みりんの小瓶を1本だけ買った。
毎年必ずとそさん付き本みりんを置いていたスーパーに
去年の年末に行ったが(落ちているとそさんのおまけ目当て)、
驚いたことに、去年はとそさんのおまけ付き本みりん、置いていなかった。
これからはとそさんは買わなきゃならんなぁ〜。
いや、いや、ひょっとすると、とそさんが手に入らなくなるかもな・・・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
タクシーに乗って空港へ向かった。
朝早いので、真っ暗だし、人もあまりいない。
って、いたぁぁぁあああーーーーっ!?!?!
空港へ着く少し前のカーブ。
いつもは人っ子一人いない真っ暗な道に自転車のライトを発見っ!
3つも光ってる!!
それは、飛行場と反対方面、町の方面へ向かう中学生ぐらいの男の子達3人だった。
時刻は05:45頃。
マフラーを改造し爆音をあげながらノーヘルでスクーターを乗り回す、
ちょっと悪そうな若者が元旦の早朝走り回っていても不思議じゃない。
でも、見た目普通の男の子達が、寒いのに薄着にマフラー姿で、
前傾姿勢で一生懸命ママチャリをこいでいる姿を、こんな所で見るとは思わなかった。
正月で嬉しくて、家を飛び出しちゃったのかな?
なんとも微笑ましい。
彼らの姿を見ることができて、とっても嬉しかった。
運転手さんが言った。
「佐賀って、いいところでしょ♪」(運転手)
ホテルから空港へは日の出ツアーがあったようだ。
空港では何かの催し物があったのか、駐車場は車でビッシリ埋まっていた。
いつもはいない、黄色いジャンバーを着た係りのおじさん達が、ターミナルのあちこちにいた。
私達は会う人会う人に 「明けましておめでとうございます。」 と挨拶しまくりながら、
いつものようにディスパッチで飛行計画を承認し、その後、飛行機へ向かった。
コックピットから空港線の通りを見ると、暗い中、車のヘッドライトが点々とつながっている。
コックピットの正面にターミナルがあるのだが、
私達から向かってはるか右の方角から、ターミナルをはさんで反対側のはるか左の方角へ
延々とヘッドライトが続いている。
渋滞しているではないかっ!?
ありえない光景だ。
そして452便が Push Back する頃には、ターミナル屋上の送迎デッキに人だかりができていた。
送迎デッキにあるブリッジにも、ビッシリ人が立っていた。
残念ながら九州エリアは雲に覆われ、きっと地上の人達は日の出を見れなかったことだろう。
佐賀を離陸し、10,000feet を超えて上昇していくと雲の上に出たっ!
時刻は06:07。
そろそろ日の出だ。
太陽が出てくるちょっと前にインターフォンで連絡して欲しいと、CAさんにリクエストされていた。
ピンポーン(インターフォンで呼ぶ音)
「右斜め前方から、ぼちぼち太陽が出てきますよぉー。」
早朝で452便の近くには飛行機がいなかったので、
左へ少しだけ機首を振らせてもらえるよう管制官にリクエストした。
くれた!
40秒程度ではあったが、客室の窓からも日の出が見やすい角度に飛行機を向けた。
その後、右旋回して元の航路に戻った。
管制官さん、どうもありがとう♪
四国、紀伊半島の上空は下層に雲があり、地上が全く見えなかったが、
幸い浜松までくると雲が取れ、富士山が見えた。
富士山が見えたら教えてくれ、とCAさんに言われていたので、再びインターフォンで連絡した。
お客さん、喜んでくれたかな?
羽田の到着スポットはオープンスポットだった。
飛行機を降りてバスに乗ったおばちゃんと目が合った。
手を振ったら、嬉しそうに手を振り返してくれた。
笑顔で頭を下げたら、さらに大きく手を振りながら、近くのおばちゃん達にも声をかけて、
みんなで笑顔で手を振ってくれた。
お客さん、全員降りたら、私はコックピットを出てもいいよな?
いけない規程って、あったけ?
CAさんはバスの見送りをするけど、パイロットがしてはいけない規程ってあったけ?
ないよな?
よしっ!
お見送りに行こう!
CAさんからお客さんが全員降機したとの連絡があり、コックピットを出た。
タラップ車の階段を下りてお見送りのCAさんに並んだ。
お辞儀をして、手を振った。
さっきのおばちゃん、ものすごーく喜んでくれたみたいだった。
前回、このパターンを飛んだときとはエライ違いで、今日は日本海側も天気が良好だった。
当然、羽田−能登 も何事もないフライトだった。
北アルプスのあたりから富山湾、能登半島、能登空港までもはっきり見えていた。
管制官に聞くと、VFR機もいないし、富山空港付近にも飛んでいる飛行機はいない、とのこと。
ならば、と、GORYU Point の手前から IFR をキャンセルした。
普段は富山VORの 43 DME ARC を飛ぶ GORYU Arrival を経由するが、
弧を描いて飛ぶより一直線に飛んだ方が距離が短いし、VFRで飛ぶのは気持ちが良い。
さらに能登空港へのアプローチで IFR をキャンセルしたことがなかったので、
初めてトライすることにした。
いつもいる人気?の女性ディスパッチャー、Kが、今日はいなかった。
非番だけど空港にいるらしい。
なになに?、ネットラジオ放送に出ているって?
それはひやかしに行かないと。
ディスパッチルームからターミナルに出た。
搭乗手続きをするカウンター前で、黄色いジャンバーを着た男の子が泣いていた。
見た感じ、5歳ぐらいだろうか?
お母さんと目が合った。
声をかけた。
オモチャを買ってくれ、と泣いているんだそうだ。
「ねぇ、ぼく。 欲しいものっていっぱいあるけど、全てが手に入るわけじゃないんだよ。
がまん、がまん。 男の子がそんなことで泣いたら恥ずかしいぞ。」
男の子、恥ずかしそうにお母さんの後ろに隠れつつ、まだ泣いていた。
地上係員に挨拶しまくりながらターミナルの2階に行くと・・・、いた、いた。
ネットラジオの現場を発見。
Kさんは忙しそうだったので挨拶だけして飛行機に戻った。
能登発羽田行き、748便。
コックピットで搭乗してくるお客さんを眺めていたら、さっきの男の子が乗ってくるのが見えた。
遠くでよく見えなかったけど、どうやらもう泣いてはいないようだった。
ベルトサインを消した後、10分ほどでサービスが終わった、とCAさんから連絡があった。
黄色いジャンバーを着た男の子のことを聞いてみると、
1.もう泣いていないけど、恥ずかしそうにモジモジしている。
2.将来パイロットになる、と言っている。
とのことだった。
748便も羽田到着時、オープンスポットでバス案内だった。
最後に黄色いジャンバーの男の子とその家族、お姉ちゃん、お母さん、お父さん、お婆ちゃん、が降りて行った。
CAさんからの降機終了の連絡があったので、コックピットを出て、再びお見送りだ。
お婆ちゃん、喜んでくれたぁ〜。
男の子、恥ずかしかったのか、そっぽ向いてたぁ〜。
いっぱいお辞儀して、いっぱい手を振った。
んっ??
バス中央の窓側に座ったおじさん、腕組みして、ものすごーく怖ーい顔をして私を見ている。
え゛っ?!?!
お見送りしたら、不機嫌になっちゃたかな?
怒らしちゃったの?
と、おじさん、私から目をそらし、腕組みしながら、相変わらず怖ーい表情のまま、
何かに納得したように何度もうなずいた。
首を立てに振っている??
お見送りして、良かったの? 悪かったの?
どっち?
教えてくろぉぉおお〜〜〜〜。
羽田 → 伊丹 を便乗で移動。
帰宅したのは15:00。
明日は出勤06:20。
今からおとそを作っても飲めない。
4日までおあずけ。
仕事だったけど、ハプニングいっぱいのなかなか楽しい元旦だった。
2007.01.03
一緒に乗務したコパイのYは31日、元旦と休みを取り、実家に帰るはずだった。
でも、両親が風邪を引いてしまった。
自分が帰ると親が無理をするからと、あえて帰らなかったのだそうだ。
仕方なく自宅のマンションの下のミニコープで年末に買いだめし、元旦は家に閉じこもっていたらしい。
独身だし彼女がいないから、一人ぼっち。
なかなか可哀想なヤツ。
コープで買った100円のカップ入りのお吸い物に餅を入れて食べてみたらおいしかった。
そのお雑煮を3食、朝、昼、晩、食べて元旦を過ごしたのだそうだ。
さみしーーーいパイロットもいるのね♪
私も独身時代、長いこと彼女がいない生活をしていたが、
年末年始、クリスマス、バレンタインには仕事を入れてもらっていたっけ。
早く彼女作れよぉ〜〜。
452便で羽田に到着。
いつものように到着スポットはオープンだった。
クルーバスに乗ってターミナルに向かった。
クルーバスを降り、建物に入る入り口がある。
その入り口の隣はVIP専用の出入り口になっている。
クルーの出入り口に向かう途中、VIPの出入り口に見えた男性。
とっても Familiar な人だったので、私は笑顔で思いっきり挨拶した。
すると、相手も反射的に頭を下げて私に挨拶した。
でも、ちょっと戸惑ってた雰囲気。
すっげぇー、見覚えあるんだけど・・・・・。
誰だっけ?
あ゛っ!
森元首相だっ!
「今、森さん、挨拶してくれましたね♪」(コパイ)
「いやぁ〜、間違って思いっきり挨拶しちゃったからなぁ。
反射的に頭が下がってしまったんだろうなぁ。」
今日も能登空港の天候は良好で、東京発能登行き747便は何のハプニングもなく到着した。
折り返し便、能登発羽田行き748便は満席だった。
能登のディスパッチャーに聞いた。
「皆さん、もう帰るんですか?」
「そうなんです。
ご家族の方々がとても名残惜しそうで、なかなかX線ゲートをくぐってくれないんです。」(ディスパッチャー)
そりゃそうだろうな。
まだ1月3日なのに、もう帰るのか。
明日から仕事の人もいるんだろうなぁ。
もう少し長く休んだらいいのに。
ジージとバーバは寂しいだろうなぁ。
送迎デッキには見送りのお客さんが沢山いた。
次はいつ帰れるのかな?
2007.01.07
冬型の気圧配置が強まり、全国的に風が強かった。
いつもなら仕事の日に風が強くても気にならないが、今日はとっても気になった。
八丈島へ行くからだ。
携帯で空港の天気をチェック。
なぬぅぅううーーーっ!?!?
これは、ヤバイんでねーの?
正面からの風だけど、これって離着陸禁止ギリギリぐらい?
空港へ行くときに開けるアプローチチャートをフライトバッグから引っ張り出して調べた。
うぉっ!
ギリギリ行けるじゃん。
でも、メチャメチャ揺れるでぇ。
知らんぞ。
羽田行きの便乗便に乗るため伊丹空港へ向かう途中、最新の八丈の天気をチェック。
26030G55KT 230V290 9999 -SHGSSNRA BKN 045 BKN050 07/M02 Q0999 RMK 5CU045 7CU050 A2952
はぁ〜〜〜??
こりゃ〜、ダメだ。
アウトだわ。
就航できないさ。
これから風は強まる傾向なのかな?
伊丹で今日、勤務が一緒のコパイに会った。
「今日はキャンセルっぽいですね。」(コパイ)
「いや、行ける、行ける。」
「え゛っ!? この風で本当に行くんですか?」(コパイ)
「だって、風向きが変わらずにちょっと弱まれば、時々 Within Limit 内におさまでしょ?」
羽田に到着。
即、八丈島の天気をチェック。
26030G49KT 9999 BKN040 11/02 Q0999 RMK 6CU040 A2952
これは・・・・・・・・、やっぱ無理か?
「今日、朝一の便だけ八丈に行って、後は全便強風のため切れてるみたいですよ。」(コパイ)
うーーーーーーん・・・・・・・・・
正月休み明けで、帰りたい人が沢山いるんじゃないかなぁ?
着陸できる可能性があるなら、行った方がいいような気もするけど、
この風で行ったら、お客さん、みーーんな、怖い思いするんだろうなぁ。
全員、吐いちゃうかもしれないし・・・・。
もし、規定値内に風がおさまってたら、どうしようかなぁ?
手荷物を受け取り、ディスパッチへ行く前に乗員室へ寄った。
B737の先輩キャプテンがいたので、今日の八丈の風で予想されるコンディションを聞いた。
「そうねぇ。 行って行けないことはないかなぁ。
山陰に入ってからはもの凄いだろうな。
滑走路末端を通過する頃、あり得ないほどスピードがザーーーッっと減って、思いっきりパワー足すじゃない?
で、滑走路に接地する頃、ふっ、と気流がおさまって着陸できそうなんだけど、
パワーを足した分、お釣りが来てスピードが多すぎて着陸できずにゴーアラウンドだな。
で、2回目もきっとダメだろう、と思いつつ、でも、もう一度だけトライして、そんでダメだったら引き返そう、
と思ってアプローチしてみると、意外と降りれちゃう、みたいな感じかなぁ。」(先輩キャプテン)
うーーん・・・・、分かったような、分からないような、分かりたくないような。
ようするに、接地直前に速度が急激に減るからパワーを足す準備をしとけ、と。
足しすぎて速度が増えすぎたら迷わずゴーアラウンドしろ、と。
でもなぁ〜、B737と違ってA320は舵の効きが悪いから、難しいと思うなぁ・・・・。
おっ!
出発時刻の1時間2分前か。
ちょうどディスパッチに Show Up する時間だ。
乗員室を出て、エレベーターで一つ階を降り、ディスパッチルームに入り、ディスパッチャーに声をかけた。
「829便、show up しました。」
「あっ、暴風のため、たった今キャンセルになりましたよ。
乗員室に、ついさっき連絡したんですけど、聞きませんでしたか?」(ディスパッチャー)
「いえ。」
きっと、行き違いになったのだろう。
やはりキャンセルか。
再びエレベーターに乗り、一つ階を上がり、乗員室に戻った。
「八丈、キャンセルになりました。 お客さん、困るでしょうね。」
「えぇ。 でも、仕方ないですよ。 それに、明日、臨時便が出ると思いますんで。」(スタッフ)
スタッフは、あたかもよくある出来事のように、さらっと言った感じだった。
多分、ちょくちょく同じようなことがあるのだろう。
島の人達も分かってくれるはず。
羽田−八丈 の往復便が切れてしまったので、次の羽田発大分行き、197便まで時間を潰した。
197便。
Runway 34R に向かって地上滑走していた。
あれっ?
「珍しいね。 あれってノースウエストのB757じゃん?」
「きっと中部空港からダイバートしてきたんですよ。」(コパイ)
「中部から?」
「えぇ。 さっきニュースでやってたんですけど、
中部、午前中、横風が強すぎて全便キャンセルになったらしいですよ。」(コパイ)
そうだったんだ。
明日は今日よりマシな天気になりそうだ。
臨時便も含めて全便が通常運航できますようにっ!
八丈島空港のMETAR推移
0900 28029G45KT 9999 FEW035 BKN040 11/02 Q1005 RMK 2CU035 5SC040 A2970
0800 28028G45KT 9999 SCT035 BKN040 11/02 Q1004 RMK 3CU035 5SC040 A2966
0700 27026G44KT 9999 SCT035 BKN040 11/04 Q1002 RMK 3CU035 5CU040 A2961
0600 27029G48KT 9999 BKN035 11/03 Q1001 RMK 5CU035 A2956
0500 26030G49KT 9999 BKN040 11/02 Q0999 RMK 6CU040 A2952
0400 27032G49KT 230V300 9999 SCT045 10/00 Q0999 RMK 4CU045 A2950
0300 26028G44KT 9999 BKN045 BKN/// 09/01 Q0998 RMK 5CU045 A2950
0200 26030G55KT 230V290 9999 -SHGSSNRA BKN 045 BKN050 07/M02 Q0999 RMK 5CU045 7CU050 A2952
0100 27025G44KT 240V310 9999 BKN045 09/M01 Q0999 RMK 7CU045 A2952
0000 27028G45KT 240V300 9999 BKN040 BKN050 09/M01 Q0999 RMK 5CU040 7SC050 A2951
2300 26029G43KT 9999 BKN045 BKN050 09/M03 Q0998 RMK 6CU045 7SC050 A2949
2200 27029G47KT 240V310 9999 BKN040 BKN050 09/00 Q0998 RMK 6CU040 7SC050 A2947
2135 SPECI 27031G49/12KT 20KM BKN 035CU BKN045SC 09/M01 Q0997/A2946
2007.01.08
大分 → 伊丹 → 松山 → 伊丹 → 大分(186便、445便、448便、189便)
大分に遅れて到着した185便の飛行機を引き継いだ。
清掃さん達はがんばってくれたが、やはり前便の遅れを取り戻すことができず、
186便は17分遅れの15:12に大分を出発した。
上空は非常に強い西風(追い風)が吹いていたが、
伊丹空港は到着機で混んでいたため遅れを取り戻すことができず、
定刻より19分遅れの16:09に Spot In した。
次便、445便は17分遅れの16:42に伊丹空港を出発。
向かい風が100ktも吹いていたのでスピードが出ない。
しかも、松山空港は310度方向から15ktの風が吹いていたので、
着陸までの時間が短縮できる Visual Approach 14 または ILS 14 Straight in ではなく、
より時間のかかる ILS 14 からの Circling 32 だった。
せめて Visual Approach 32 がもらえれば・・・・。
松山空港へ向けて高度を下げていった。
10,000feet を過ぎる頃、松山周辺の雲の様子が分かってきた。
若干 Cloud Base は低いが、早めに高度を下げる、ないしは西に機首を向けて雲の少ないところを降下すれば、
ビジュアルアプローチが可能な雰囲気だ。
よっしゃーーっ!!!
時間短縮じゃ〜〜。
あれっ?
前に飛行機いるの??
計器に TCAS が映し出す機影が1機。
前方12マイルを高度 5,000feet 程度で降下中だ。
こいつ、ILS 14 する気、満々じゃん??
もっと早く高度下げれば、ビジュアルできるっしょ?
いや、君のポジションにはほとんど雲ないはずだし、空港、見えてるでしょ?
やれよ、ビジュアル!
あんたが ILS 14 からのサークリングすると、管制間隔をうーーんととられて、
うちは到着がさらに遅れちゃうんですけど。
後ろの飛行機のことも考えろよ!
高度をさらに下げ 5,000feet を切ったところで完全に空港が見えた。
前の飛行機はチンタラ ILS をする気でいるようだ。
彼らは私達の声を管制の周波数で聞いているはずだから、後ろが詰まってることは知ってるはずだ。
「ちょっと、先行機にプレッシャーかけるか?
Airport Insight. Request Visual 34. って言ってみてくれる?」
「All Nippon 445. Airport insight. Request visual approach.」(コパイ)
先行機はプロペラ機だった。
小さいから見えない。
空港が見えていても、先行機が見えないと管制間隔は縮められない。
サークリングした後、先行機がゴーアラウンドする可能性があり、
そうなると先行機と後続機が Head on してしまうから仕方がない。
ビジュアルアプローチをすぐにはもらえなかった・・・・・。
うーーーんと減速したが、管制官に機首を西へ振るよう指示され(空港と反対方向へ飛ぶ指示)、
延々と飛び続けて ILS 14 をするのと同じ距離まで西へ飛んでからビジュアルの許可が出た。
これじゃあ、ぜーんぜーーん、いーみなーいーじゃーーーーん。
Left downwind 経由で Runway 32 に着陸。
結局、445便は定刻25分遅れの17:40に到着した。
今日は4便とも満席近い予約があった。
当然、降機、清掃、搭乗に時間がかかるので、
それぞれの便間が30分ではどんなに頑張っても遅れを吸収できない。
それでも、まだまだ諦めないぞぉーーー!!
448便。
Push Back をリクエスト。
スタンバイがかかった。
他社の飛行機が Push Back 中で、私達の後ろにいた。
早くどいてくれぇ〜〜〜・・・・・・・。
448便は23分遅れの18:08に出発した。
ふぅ・・・・・。
松山 → 伊丹 は距離が短いから、追い風の恩恵はあまり受けそうにない。
時間短縮は無理っぽいな・・・・。
イヤ、イヤ。
まだまだ諦めないぞぉぉおおーーーっ!!
Runway 32 End に接近した。
「All Nippon 448, Runway 32. Clear for takeoff.」(管制官)
「キャビン、まだ準備できてなかったよね?」
「はい、まだです。」(コパイ)
「Runway に入るけど、もし、何かあったらT-7から(滑走路の)外に出るね。」
T-8 から滑走路に入り、右旋回しながら機首を Runway 32 へ向けた。
離陸の許可は出ている。
あとは、客室の出発準備完了の合図を客室乗務員(CA)さんが送ってくるのを待つのみ。
ピンポーーーン。
へっ?
押し間違い?
準備完了の合図じゃなくて、インターフォンでのコックピット呼出しだ。
「はい?」
「お客様が1名、ご気分がすぐれないようで、降機を希望されています。」(CA)
ハウッ!!
なんで、今日はこうもうまくことが運ばんのかのぉ〜。
ま、しゃーないか。
「了解。 じゃあ、GTBしますね♪」
(GTB = Ground Turn Back = 離陸前に引き返すこと)
448便はターミナルに戻り18:21に Spot in。
幸い、燃料は少し多めに積んでいた。
PBBがついてドアが開き、お客さんが降り、お客さんの荷物を取り降ろし、
ドアが閉まり、PBBが離れて、再出発したのは18:29。
(PBB = Passenger Boarding Bridge)
定刻は17:45だから約45分遅れ。
そして、伊丹到着も45分遅れの19:20だった。
折り返し、伊丹発大分行き、189便は45分遅れの19:50に出発し、
42分遅れの20:47に大分に到着した。
フゥ〜〜〜。
大変な一日だったけど、無事に仕事が終わって良かった、良かった。
2007.01.16
去年、ようやく息子が自転車に興味を示した、と思ったのに、
結局、またやる気がなくなってしまった。
そうこうしているうちに、Miffy ちゃんの自転車が壊れた。
ペダルをこいでも、後輪のギヤが空回りし車輪が回らない。
直すのは面倒なので、自転車の練習も完全にストップしていた。
ある日、ジョギングをしていた。
あれっ?
ゴミ捨て場に大きなゴミが捨ててあるぞ?
今日って、もしかして・・・・、粗大ゴミの日か?
我が家とは違う地域なので、粗大ゴミの曜日もきっと違うのだ。
急遽、コースを変更。
ジョギングしながらゴミ捨て場を点々と巡ることにした。
あっ!
あそこに子供用の自転車が捨ててある。
どれどれ・・・・。
ワーオ!
トーマスの自転車じゃ〜〜ん♪
タイヤはヒビが入ってるけど、パンクしてないし溝がある。
ブレーキはOK。
ペダルも回る。
カゴはないけど、どこかで拾えば良い。
かなり古くて錆びだらけだったし、トーマスのシールも剥げていたが、まだまだ使えそうだ。
ジョギングを追え、家に帰った。
車でトーマスの自転車が捨ててあったゴミ捨て場に直行した。
まだあるかな・・・・・。
あった!
トーマスを車に積み、帰宅した。
即、Miffy ちゃんからはずした補助輪をトーマスに装着した。
色が合わないけど、完璧。
息子が幼稚園から帰宅。
トーマスの自転車を見て大喜び。
そして久しぶりに言った。
「自転車に乗る。」(息子)
でも、やっぱり飽きるのは早かった。
次の燃えないゴミの日、近所のゴミ捨て場巡りをしていたら、
22インチぐらいの大きめの自転車を発見。
どっこも錆びてない、とってもきれいな状態の水色の自転車だ。
なんてもったいない。
この水色のカゴは青色のトーマスの自転車に合いそうだ。
幼児用の自転車のカゴは小さくてあまり荷物を積めない。
このカゴは大き過ぎず、ほどよいサイズ。
カゴだけはずして持って帰った。
さて、前回、自転車ネタをアップしたとき、
読者の方から補助輪をはずす練習法を伝授していただきました。
その方法とは、ペダルをはずし、サドルに跨らせ、足で蹴って進ませる、という簡単なものでした。
なるほど。
補助輪が付いていたら、曲がるときはハンドルを曲げればよい。
サイドカーのついたバイクと同じ状態だ。
それではいつまでたっても体重を移動させてバランスをとりながら自転車を傾ける、という操作は習得できない。
100円ショップでサイズ15のスパナを何故か300円で購入して、小さい方の自転車のペダルをはずした。
息子に跨らせ、蹴って進むよう教えた。
「こわい。 イヤ。 やめる。」(息子)
怖がりの息子は30秒程度で練習を拒否した。 (TTT▽TTT)
以来、時々無理やりサドルに跨らせたが、練習時間は一日約30秒。
やる気が完璧ナッシングなので、全く上達しなかった。
父ちゃんはなぁ、子供の頃、補助輪付きの自転車に乗ったことがなかったんだぞ。
そんなもん、買ってもらえなかったんだから。(拾ってももらえなかった?)
姉貴が、いきなり補助輪なしで自転車に乗る特訓をするため
駒沢公園のレンタル自転車に乗りに行くのに、一緒について行って、
「僕もする」って言って、自分の意思で練習して、
数時間で、その日のうちに補助輪なしで乗れるようになったんだぞ。
3歳になる前に。
未だにあのときの光景をはっきり覚えている。
母の周りを自転車でグルグル回っていた。
ペダルをこぐ足の下を、コンクリートの荒い表面がサーーーッと流れていく。
おまえ、ほんっとに根性ないな。
ちったぁ、頑張れよ。
間もなく4歳になるんだからさ。
そう心で思いながらも、強制せずに本人がやる気を出すまで待つことにした。
それから待つこと数ヶ月?半年?
3日前から、蹴って進む練習を少しだけ長くするようになった。
練習時間が30秒から5分程度に延びたのだ。
「こわい、こわい」 を連発しまくり、相変わらずやる気はほとんどないが、
ちょっとだけバランスが取れるようになったか?
一日目が終了。
二日目も5分程度で練習終了。
そして、三日目。
家を出て、用水路にかかる橋にさしかかった。
橋の手前は緩やかな上り坂、向こう側は緩やかな下りになっている。
そこを息子は自転車に跨ったままヨイショ、ヨイショと押して上り、橋の上をそろそろ前に進み、
橋の端の下りのちょい手前で立ち止まった。
私は橋の下り坂の下から息子を眺めていた。
息子は再びちょと前進し、前輪が緩やかな下り坂部分に入り、さらに後輪も下りに入ったところでまた立ち止まった。
ほんの一瞬の間があった。
何を思ったか、止まったままの状態で息子は両足を地面から離した。
あ゛っ!
自転車がスウッと動き出した。
息子は両足を持ち上げたまま、自転車が少しずつ加速。
危ないっ!
こけるっ!
咄嗟に私は下り坂の下から息子に向かって走った。
すぐにキャッチできるように、無意識に両腕を前に出していた。
自転車は少しずつ加速しながら私に向かって進んできた。
息子の顔はこわばり、両腕が硬直しているのが見て取れた。
でも、こけない?!
一瞬の出来事が数秒に感じられた。
息子を両腕にキャッチした。
「今、できたな゛っ!」
「うん」(息子)
「バランス取れたじゃん! こけなかったじゃん! スゴイぞ!
もう一回やってみる?」
「うん、やってみる。」(息子)
再び橋に戻り、息子を坂に上に立たせ、私は坂の下に降りて両腕を広げて言った。
「おいで。」
恐る恐る、息子は下り坂に両輪が乗る位置まで前進し、ちょっと両足で地面を蹴ってから足を地面から離した。
スウゥゥーッ、と加速しながら私に向かって一直線に進んできた。
上半身が全く左右にぶれていない。
こけなかった。
ヨッシャーーーッ!!!!
息子をだっこして抱きしめた。
父ちゃん、涙が出てきた。
こらえたけどこらえきれず、涙がボロボロ、止まらなかった。
「お父さん、なんでないてるの?」(息子)
「えっ? そりゃあ、嬉しいからだよ。」
それからまた5分ほど練習した。
「おうちに帰って、お母さんに見せてあげようか?
お母さん、ビックリするぞぉ〜。 きっと、もの凄く喜んでくれるぞ。」
「・・・・・・・・・・・。 ううん。 イヤ。 やめた。 お母さんに見せない。」(息子)
ついさっきまでご機嫌だったのに、いきなり不機嫌になった。
なんでいっつもこうなるかなぁ〜。
まぁ、いっか。
仕事で数日、家をあけ、帰宅。
その間、息子は自転車に乗る練習を全くしていなかった。
次の休みの日、息子と、母ちゃんと、父ちゃんと三人でペダルなし自転車ででかけた。
下り坂を両足を上げた状態で下るのは完璧にマスターしていた。
お母さん、ビックリしてた。
サドルに跨って蹴って進む練習をした。
それまでは怖がって片足ずつ蹴っていたが、その日、初めて両足で蹴ることができるようになった。
と同時に、靴を道路で擦る、擦る。
いつもは履かないお出かけ用の靴を、息子は勝手に下駄箱から出して履いていた。
当然、息子の足元に、母ちゃんも父ちゃんも目が釘付け。
靴が擦れてボロボロになる!
やめてぇ〜〜〜。
気になって気になって仕方が無かった。
「帰る?」
「イヤッ」(息子)
「ほら、これお出かけ用の靴だから、擦れてボロボロになったら困るでしょ?
おうちに帰って履き替えて、また出かければいいじゃん?」
「イヤッ。 かえらない!」(息子)
困ったなぁ。
どうしよう?
すると、妻が言った。
「ペダルをつけてあげたら? もしかしたらこげるかもよ?」(お母さん)
そうか。
それ、ちょっと試すか?
「なぁ、おうちに帰ってさ、この自転車にペダルをつけようよ。
今、そうやって蹴って進んでるけど、平らな所はスピード出なくて面白くないでしょ?
ペダルをつけてこげるようになると、もっと楽しいんだよ。」
「・・・・・・・・・・。 うん、おうちにかえって、ペダルつける。」(息子)
家に戻り、妻が息子の靴を履き替えさせている間に、
ペダルを装着し、こぎやすいようにサドルを上げた。
そして、再び出発。
サドルの後ろを持ち、父ちゃんも一緒に走りながら息子にペダルをこがせ、
ソォーッと手を離した。
おっ!
ヨロッと一瞬倒れそうになったが、すぐにバランスを取り、少し前進し、
こけそうになったところで父ちゃんキャッチ。
「スゴイ、スゴイ! できてるじゃん!!」
息子は少しだけ誇らしげ。
気分が良いのか、いつものように、やめる、と言い出さない。
数分、小さい方の自転車で練習したが、なんかうまくいかない。
ヨロヨロして、すぐに倒れそうになる。
できかけてるんだけどなぁ〜。
ペダルをこぐ足が窮屈そうだなぁ。
サドルはもういっぱいいっぱいまで上げてあるし・・・・。
じゃあ、大きいほうのトーマスの自転車の補助輪はずして乗せてみるか。
「トーマスの補助輪はずして乗ってみる?」
「うん、トーマスにのってみる。」(息子)
イヤー、って言われないのって、なんて嬉しいことだ。
息子が機嫌を損ねる前に、大急ぎでトーマスの補助輪をはずした。
そして、再チャレンジ。
すると・・・・・・、乗れたっ!
普通にこいで乗ってる!!
ほとんどふらついてないぞ!
スゲェーーーッ!!
でも、こけるかもしれないし、ブレーキをかけれないから、父ちゃんは伴走した。
母ちゃん、ビデオで撮影しながら肩を震わせて笑ってる。
「ふつーにこいでるやん。 しかもよそ見しながら。
補助輪はずした時って、こけそうで怖いから必死な顔して練習するはずやのに、
なんで鼻歌歌いながらよそ見しながら乗ってんの?」(妻)
そうなのだ。
補助輪なしでフラフラしてるのに、必死さゼロ。
やる気ナッシング。
どーーゆうことーー??
それから数十分、息子は気をよくして、ずっと自転車の練習をした。
父ちゃん、ずっと伴走しっぱなし。
後ろと前を確認しながら、時々ダッシュして先に交差点へ行って車が来てないことを確認し、
ちょっとよろめいた息子のもとへ、またダッシュで戻り、というのを繰り返した。
さすがに父ちゃん、疲れた。
「なぁ、練習、そろそろ終わりにしようか?」
「イヤ。 まだのる。」(息子)
「でもな、父ちゃん、ずっと走ってて疲れたわ。」
「イヤ、やめない。 まだのる。」(息子)
「そっか・・・・。 じゃあ、もうちょっと父ちゃんがんばるわ。」
「うん。」(息子)
Tシャツにジーパンで汗だくで走り続けることおよそ1時間。
やっと息子が練習を終わった。
こうして、息子は補助輪なしで自転車に乗れるようになった。
まだ止まった状態からこいでスタートすることはできないし、
ブレーキをかけて正確な位置に止まることもできない。
でも、ここまでくればあとはすぐにできるようになるだろう。
トーマスの自転車に元々ついていたママチャリ風のハンドルを
まっすぐなハンドルにしたかったので、小さい自転車のハンドルをはずしてつけた。
補助輪のかわりに元々ついていたスタンドをつけた。
妻は、拾ったボロボロのトーマスではあまりにも息子が可哀想、と、トイザラスでトーマスのベルを買った。
それも装着した。
左の小さい自転車のペダルをはずして、跨って蹴って進む練習をさせました。
教えてくださった方、本当にどうもありがとうございました!
2007.01.19
伊丹の事務所に行った。
メールBOXをチェックし、業連を読み、差し替えをチェックし・・・・。
ギョェェェェエエエーーーーッ!!!!
「ど、どうしましたか?」(スタッフ)
「あっ、いや、差し替えが・・・・・・。」
厚さ6cmを超える差し替えに、思わず悲鳴をあげてしまった私。
これ、どーーすんだよっ!!
これから数週間、ブルーな毎日が続きそうだ。