2007.06.01

自転車で走っていたら、生垣のあるおうちの道端に緑色の細長いものを発見。
んっ?、と思いつつ、通り過ごした。
あれって、アゲハの幼虫?

だいぶ前に粗大ゴミの日に拾った1985年出版の旺文社の百科事典、数冊の中の一冊にあった写真に似てた気がする。
アスファルトの上に落ちてたな。
あのままだと通行人に踏まれちゃうかもしれないし、鳥に食べられちゃうかもしれない。
戻るか?
めんどいな。
イヤ、戻っとこ。

50mほど進んでいたが、引き返した。
いた、いた。
やっぱ、アゲハの幼虫だ。

うちに連れて帰って息子に見せると、とても喜んでくれた。
「図鑑で調べてみようか?」
「うん。」(息子)

どの図鑑だったかな?
「昆虫」の蝶には載ってない。
ってことは、「昆虫の飼い方」だ、きっと。
ビンゴッ!!

息子に指にアゲハの幼虫を止まらせ、図鑑の写真と一緒に撮影。
 

その後、庭の木に離してあげた。

次の日、お隣さんが庭の手入れをしているときに見つけたから息子に、と、蝶の幼虫を持ってきてくれた。
そしたら、全く同じやつら3匹だった。
息子は大喜び。
再び庭の木に離してあげた。

数週間後に、我が家からアゲハチョウが飛び立つかな?



2007.06.02

私はメチャメチャおしゃべりだ。

小学校6年生のとき、担任の先生に上と下の唇を指ではさまれ、
(GOODという意味の親指を立てたグーの状態から、親指の腹と人差し指の側面ではさまれた)
「少しはだまってなさい。 そんなにしゃべってると唇がどんどん前に突き出してくるぞ。」(担任の女先生)
と叱られた。
「ほら、唇が1cmも出っ張ってきてる。」(担任の女先生)
と、竹定規で測られたこともある。

幸い、私の妻はどちらかというと自分から話すより、人の話をきいてあげるタイプで、
私が一方的にしゃべりまくるシチュエーションが圧倒的に多いのだ。
世の中うまくできているもので、おしゃべりには聞き上手がくっつくのだろう。
まぁ、中には、Sキャプテンとこみたいに、夫も妻もしゃべりまくって、かつ、仲が良い、というカップルもある。
ちょっと想像できないが。

息子は父親似だ。
だから、一人遊びしている間もずーっとしゃべっている。

「おとうさん、ちょっとだまって。 こんどはぼくのしゃべるばん。」(息子)
「いいや、違うって。 しゃべるのお父さんだけ。 だから、ずーーと、お父さんがしゃべる番。
 おまえは、ずーーと、だっまとけばいいんだって。」(もちろん冗談)
「い゛や゛ーーー!! ぼくのばん。 ぼくがしゃべるぅううーーっ!!」(息子)
4歳児にこんな意地悪をする父親も、きっと珍しい。

「こんどはぼくがしゃべるばんだから、おとうさん、ちょっとだまってて。」
「ねぇねぇ、おとうさん、ちょっときいて。」
息子がよく使うフレーズだ。

いつものように、息子と風呂に入っていた。
そして、いつものように、二人でベラベラしゃべっていた。
すると、息子が言った。

「ねぇねぇ、おとうさん、ちょっと聞いて。」(息子)
「え? なに?」
「うん、おとうさん、ハナクソついてるから。」(息子)
へっ?
曇った鏡を手で拭き、自分の顔を見ると・・・、
鼻の穴の外に、でっかいのがくっついているではないかっ!?!?
ハーーーーッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ!!!
「おとうさん、かっこわるぅーー。」(息子)
私の高笑いが風呂から家中に響き渡ったのはいうまでもない。

風呂を出ると妻が聞いた。
「ねぇ、さっき、何を大声で笑ってたの?」
「いやさ、『ねぇねぇ、おとうさん、ちょっと聞いて。 おとうさん、ハナクソついてるから。』って言われちゃってさぁ♪」
妻もバカウケ。
「『ちょっと聞いて』、はいらんやんなぁ。 そのままゆえ、っちゅうねん。」(妻)

なかなかナイス・キャラになってきた息子に、父ちゃん、大満足だ。



2007.06.08

昨日、シミュレーターの審査があった。
ここ数週間、そのせいで気分がヘビーだったが、
これでまたしばらくの間、4か月程は気持ちにゆとりが持てる。

405便で15:20に神戸空港から千歳へ向かった。
神戸出発で今までに飛んだことのあるパターンは、午後の神戸−鹿児島往復後、夜の神戸→仙台。
日のあるうちに北へ飛ぶのは初めてで、ちょっと新鮮な感じだ。

ターミナルから飛行機へと続く橋(PBB)を通って飛行機に乗ってくるお客さんを眺めながら、
目の合った人に会釈をしていたら、
お姉さんとおばさんの間ぐらいの女性が、通り過ぎかけて顔半分窓から消えたところで、
私の会釈に気がつき、彼女も会釈してくれた。(顔は見えず、後頭部だけ)
そのまま視界から消えた、と思ったら、数秒後、バックしてさっきの女性が戻ってきた。
何???
ゲッ?!
窓の下からCANONの一眼レフが出てきたではないかっ!
え゛っ!?!?
まさか、それで私の写真を撮る気?
初めての出来事にかなりギョッとしたが、それでもカメラを向けられたら顔をそむけるわけにはいかない。
満面の笑み?でポーズした。
ちょっと恥ずかしかったけど、うまく撮れたかな?
いや、被写体が悪すぎて、レンズ割れたかも。

珍しく近畿から北陸にかけて、えっらい積乱雲の壁が南北にできていた。
そこを避けながら佐渡島まで飛行。
そこから先はほとんど雲もなく、気流良好で千歳まで向かった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ターミナルから飛行機の入り口へと伸びる橋、PBB(Passenger Boarding Bridge)を使用している場合、
お客さんが全員搭乗すると、最後に地上係員(GH)さんが飛行機の入り口のドアの所まで来て、
客室乗務員(CA)に搭乗完了を知らせる。
その後、飛行機の入り口のドアが閉まり、PBBが飛行機から離れる。
CAさんはお客さんの情報をインターフォンで私達に知らせ、その後、私達は管制官に Push Back をもらう。

このとき、PBBを飛行機から離す操作を行う人(POさん)と、GHさんが、PBBの先端に残り、
飛行機が Push Back すると同時に手を振って見送ってくれる空港と、そうでない空港がある。
GHさんだけ先にPBBを戻り、ターミナル内へ消えていき、POさんだけが見送ってくれる空港もあるし、
GHさん、POさん、二人ともPBBからいなくなる空港もある。(みんな忙しいのだろうけど、少し寂しい。)
中には、佐賀空港のように、POさんとGHさんがPBBの先端に残り、
PBBの付け根辺りの通路にさらに別のGHさんが3名、プラス、
空港事務所内の部屋にいるスーツを着た偉そうな人が立ってこちらに手を振って見送ってくれる空港もある。

コックピットに座っている私達としては、やはり手を振って見送ってくれると嬉しい。
そこで、見送ってくれたら、彼らに向かって私もお辞儀して、笑顔で手を振りまくることにしている。
(見送りのお客さんに対して手を振ることも忘れてはいけない。)
すると、相手の表情が崩れ、営業スマイルから本当の笑みに変わるのだ。
私はこの変化が好きだ。

お客さん搭乗後、Push Back を待たずにGHさんが帰ってしまう空港で(千歳、熊本など)、
ドアが閉まった直後、コックピットのドアから覗いてGHさんに会釈したり、
PBBからターミナルに戻り、通路を歩くとちょうど飛行機の前を横切るスポットで、
たまたまGHさんがこっちを向いた瞬間を狙って手を振ったり、
ありとあらゆる機会でこちらからしつこくアプローチしてみたら、
GHさんが Push Back までPBBの先端で待ってくれるようになったところがある。

行ってきます、という気持ちを込めて私達乗員が笑顔で手を振ったら、
GHさんだって、きっと嬉しいはずだ。
(嬉しくはなくても、イヤな気持ちにはならないと思う。)
だから、PBBが機体から離れてすぐGHさんがいなくなってしまう空港でも、
めげずにチャレンジし続けることにしている。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

千歳空港への到着が少し遅れた。
理由は、積乱雲を回避するためジグザグに飛び、いつもより時間がかかったから。
仕方のないことだ。
でも、到着後にPBBを通ってターミナルの搭乗ゲートまで行き、GHさんに言った。
「遅れてしまってごめんなさい。 できるだけ早く準備して、早く出発しますので、よろしくお願いします。」

千歳発福島行き、870便。
お客さんが搭乗を終え、ドアが閉まった。
機体に接するPBBとの位置関係から、コックピットの窓からGHさんは見えない。
うーーーん・・・・・・、残念。
ドアが閉まってPBBが機体から離れ、PBBの先端が見えるころ、
さっきゲートで話をしたGHさんは既にそこにはいなかった。

CAさんがインターフォンでお客さんに関する情報を連絡してきた。
PBBをターミナルへ向かって戻っていくGHさんが私の視界に入った。
と、GHさん、PBBの途中で立ち止まり、こちらを振り返ってではないかっ!
ゲッ!
珍しいぞ、これ!
振り返ることって、ないもん。
すかさず手を振った。
コパイも手を振った。
すると、GHさん、振り返ってときは無表情だったのに、急にニコーーッと満面の笑みを浮かべ、
メチャメチャを手を振ってくれた。
車のワイパーの速い方の動きの倍ぐらいのモーションだ!!
いつまでも、いつまでも、こちらを向いて見送ってくれたぞぉぉおおーーーっ!!!
あっりがとぉぉ〜〜〜〜。

やっぱり、さっき話しかけたのが良かったかな?
これからもトライし続けるぞぉ〜〜〜♪


千歳空港を離陸する前、出発機と到着機が多く待たされたため、福島空港に5分遅れで到着した。

ディスパッチへ行くとサクランボがカウンターに置いてあった。
「これ食べていいですか?」
「もちろんですよ♪」(ディスパッチャー)

今年初めてのサクランボを、パクッ。
おーいーぴぃぃぃいい〜〜〜♪
こーんなに甘くておいしいサクランボ、食べたことないぞ?!
サクランボって、甘いやつもあるんだぁ。
そういえば、ここ数年、サクランボ、食べてないなぁ。
サクランボって、量が少ない割りに高いから、もっと単価の安い果物を買ってしまう。
もう一個、食べてもいいかな・・・・・。
よし、いっとくか。
うまいっ!
もう一つ、パクッ!
また一つ、パクッ!
パク、パク、パク、パク、パク。
いかん、いかん、全部食べてしまいそうだ。
この場を離れないと。

「じゃ、行ってきま〜〜す。」

今日は 「初めて」 だらけの楽しい一日だったぁ〜♪



2007.06.09

日本の飛行機は、「JA」 で始まる機番がつけられている。
例えば、私が訓練のときに乗ったA320の機番は、「JA8381」だ。

神戸空港にスカイマークの飛行機が2機、駐機していた。
B767の機番は 「JA767C」。
B737の機番は 「JA737K」!!
いい、機番つけてんじゃん?!
そういえば、先日、見かけたB737も機番が 「JA737H」 だったっけ。
どうしてそんないい機番ばかりを揃えてるんだ?
ANAも申請したら、もらえるのかな?
A320だったら 「JA320A」、「JA320B」、「JA320C」みたいに。

機番ごとに仕様が違い、制限やシステムが違ったり、操作手順が変わることがある。
そんなとき、A〜Cはこう、D〜Hはこう、I〜Kはこう、みたく表現が簡単になるのになぁ。



2007.06.10

仙台発神戸行き(20:00発21:25着)
21:30近辺は、神戸空港への到着便が重なる。
空港の特性上、一番に進入開始できないと、待たされることが多い。

先日、初めて神戸空港への進入の順番が2番目になってしまった。
いつも一番乗りの私にはありえない出来事だった。
そんな苦杯をなめた直後だけに、今日は絶対に一番にアプローチを開始したかった。
幸い上空は北東の風で、神戸までいつもなら向かい風のところを今日は追い風だ。

羽田を真横に眺める頃、機上のコンピューターが計算する神戸空港到着予定時刻は、21:07だっ!!
これなら、定刻21:25、21:30着予定の他の飛行機達に負けるわけがない。

名古屋近辺でカンパニー無線で到着予定時刻を21:07と伝えた。
「410の到着スポットは3番予定ですが、今、J機が駐機してます。
 だいぶ前に到着してお客さんは降りてますが、トーイングはまだの予定です。
 そんなに早く到着しても地上で待ってもらうことになるかもしれません。」(カンパニー)
今の声、かな〜り迷惑そうだったぞ?
いや、そこをなんとか調整してくださいな♪

そうそう、前回、410便で21:09にスポットインできそうだったときも、J社の飛行機がいて待たされて、
21:11にスポットインしたことがあったっけ。
あのときは到着スポットのリクエストは、無線じゃなくてACARSでやったっけ。
今日はヴォイスで(無線で)したから、きっと着陸までにディスパッチャーがJ社と調整して、
私達が着陸するまでにトーイングをし終えてくれているはずさぁ〜。

琵琶湖の近くで管制官から 「Direct HYOG」 の指示が来た。
進入の順番が一番、という意味だっ!
ヨッシャーーッ!!
勝ったぞ、勝ったぞぉ。

神戸空港へのアプローチを開始。
HYOGO Point を 9000feet ぐらいでヒットし、左旋回した。
スンゲェー、ショートカットさせてくれたっ!
うぅーーーん、嬉すぃぃ〜〜♪

計器を見ると、TCAS が映し出す機影を発見。
へっ?
このポジションに飛行機がいるのはなんでだ?
この飛行機は関空へのインバウンド機か?
イヤ、多分、神戸インバウンドで西から来た飛行機だ。
21:30の時間帯って、アプローチ機は東から来る便だけでしょ?

便名を聞いていると・・・・・・・。
ゲッ!!
J社の便じゃん?!
あいつらって、21:05神戸到着の便、ちゃうか?
ヤッベ!?
彼らに勝っちゃったよ。
3番スポット、開いてなくて、地上で待たされたら、彼らを先にアプローチさせときゃいいのに、って話だわな。
うちらがこのままランディングすると、21:05のタッチダウンだから、彼らはすでに数分定刻より遅れてる。
うちが、ちょっとでも早く着陸せな。

スピードブレーキを引っ張りガンガン高度を下げると、管制官はどんどん左旋回の指示を出し、ショートカットさせてくれる。
これ以上近回りはできんだろ?というぐらい高速、かつ高めのアプローチをし、
フラップを下げて減速する時期も遅らせ、かっ飛ばして神戸のILS09に乗った。
(もちろん安全の範囲内、かつ、法、規程の範囲内×安全バッファー)

1000feet で駐機場を見ると・・・・、3番スポットが空いてるっ!
ヨッシャーーーッ!!!!!
接地して早めにオートブレーキをはずし、滑走路を出る誘導路のすぐ手前で減速。
後続機のために(自分が早着するため?)滑走路をとっとと空けた。

21:06にスポット、イ゛ーーーーーーン゛ッ!!
最速だったぁ〜〜♪

21:05に到着するJ社の先にアプローチさせてもらって、大変申し訳なかったが、
進入の順番は管制官が決めるので仕方ない。
私はできることをしたので許してください。
ごめんなさい。

飛行機を降り、ディスパッチへ行った。
聞くと、J社に電話でお願いして3番スポットにいた飛行機を動かしてもらい、
私達が到着するまでにスポットを空けておいてくれたのだった。
ありがとうございました!