ダイエット入門


「ダイエット」というとまず頭に浮かぶのは、
食事量をとにかく減らす、断食する、ではないでしょうか?
そして、早くて3日〜1週間、長くても2〜3週間でギブアップ。
毎日体重計に乗ってはみるものの、いっこうに体重は減らず、あきらめてしまう。
ダイエット中は我慢していたものを一気に食べて、以前の体重より増えてしまった人もいるかもしれません。
これがいわゆるリバウンド、ヨーヨーダイエット(リバウンド)です。

ダイエットのこつは「少しずつ」です。
僕の場合、高校2年に63kgだった体重が25才頃93kgになりました。
自分の不摂生で約10年かけて30kg太ったわけです。
それを数ヶ月で落とすのは無理な話。  例えば5年で20kg落ちればまずまず、と最初から考えました。
5年/20kg。 1年/4kg。 3ヶ月/1kg。 1ヶ月/333g。 1週間/100g弱。
これなら可能です。 贅沢いわずにゆっくりやろうと思いました。

まずは少しずつ摂取カロリーを減らしましょう。  カロリー計算がおっくうでない人は、
実際に計算してみるとより計画的にダイエットできるでしょう。 
でもカロリー計算はめんどくさいですよね? 
専門的になって難しくなるとダイエットする気がなくなってしまいます。
毎食後、次の食事を食べる前に、前の食事で何をどれだけ食べたか思い出す習慣をつけてください。
また、寝る前に「今日1日何をどれだけ食べたっけ?」と考える癖をつけましょう。
大体でかまいません。
ごはんをこのお茶碗に一杯半。 いつも使ってるお皿から少しはみだす大きさの魚を一匹。
小皿一杯分のサラダ。 ティータイムに砂糖スプーン1杯入りのコーヒーとケーキ1個。
アメを何個食べた。 ガムは何個。
いつも自分が愛用しているお皿や茶碗、カップを基準に、いつも大体これぐらい食べる、
という感覚を量、体積で把握できるようになりましょう。
そうすることで、「いつもならこれくらいの量食べるから、今日はこれを少し減らそう」
と考えられるようになります。
スプーン2杯分のカレー。 一口分のごはん。 アメを1個。 ひと回り小さいケーキ。 
カンジュースを一本。 ビールをグラス一杯。  少しずつ減らしましょう。

食事の量を減らしてダイエットする、ということは、体重を減らために食べた量の食事が、
今の自分の体重を維持するのに必要な食事量、ということです。
当たり前ですが、これが大変なんです。
ダイエット食はダイエットしているときのみ食べるのではなく、
ダイエットに成功した後もずっと食べ続けなければならないものです。
しかも、歳をとると、体が必要とする総エネルギー量は減っていきます。
例えば僕が 30才で 80kg を維持するのに 2500kcal 必要だったとすると、
50才では 2300kcal でも 83kg まで体重が増える可能性があるわけです。
今食べている食事より少ない食事で一生満足できるかな?
と考えながらダイエットをしてください。
ダイエットのために食事で我慢していては決して長続きしません。
必ずもとの体重、又はそれ以上にリバウンドすることを肝に銘じましょう。

食事の量と質について考えてみましょう。
家庭科の授業で習いましたが、食物は3つに分類できます。
炭水化物、たんぱく質、脂肪ですね。
炭水化物は体内で分解されて「グリコーゲン」に、たんぱく質は「アミノ酸」になります。
脂肪は炭水化物とたんぱく質の2倍のカロリーがあります。
同じカロリーを摂るためには炭水化物 200g、たんぱく質200g、脂肪100gでいいわけです。
(脂肪 : 9kcal/ 1g   炭水化物、たんぱく質 : 4kcal/ 1g)
重さが少ないということは体積も少ないということです。
つまり、炭水化物かたんぱく質を食べるほうが脂肪を食べるより胃が膨れます。
また、たんぱく質より炭水化物の方が繊維を多く含むものが多いので、
同じ重さ分食べても炭水化物の体積は、たんぱく質の体積より、はるかに多くなります。
したがって、炭水化物のなかで繊維質の多いもの(主に野菜)が最も腹が膨れます。
おなかが空かないようにカロリーを減らすダイエットでは、野菜を多く摂るべきでしょう。
ただし、油を使って炒めるのではなく、スープにしたり蒸してポン酢を使う等考えましょう。

次は脂肪を使ったダイエット法です。
脂肪は同カロリーでは体積が炭水化物やたんぱく質より少ないですが、腹持ちはいいのです。
脂っこいものを食べたときのことを想像してください。
ゲップがでて気持ち悪くなり、しばらく食欲がなくなることはありませんか?
おなかが空いたら、脂っこいものを「少し」食べます。
沢山食べてはダメですよ。 少しだけです。
腹持ちはいいので満腹感はありませんが、なかなか腹は減りません。
そしてまた腹が減ったら「少し」食べます。
最も太りやすい脂肪を食べるわけですから体重は減りません。
少量でもカロリーはあります。 でもしばらくすると胃そのものが小さくなります。
沢山食べると胃は大きくなりますが、少ししか胃にものを入れないでおくと胃は縮むのです。
胃の体積を先に減らしてしまうのも一つの方法です。
胃が小さくなれば少ない量でも満腹になり、ダイエットそのものがつらくなくなります。
小さくなった胃に入れるものを脂肪から炭水化物、たんぱく質に代えれば体重は自動的に減ります。

満腹感を得るには固いものを食べて大脳を刺激すればよいことを知っている人も多いですよね。
繊維質の多い炭水化物は固いものが多いです。 例えばゴボウ。
ほかにも固めにゆでたかぼちゃや生野菜、ニンジン、大根も太目のスティックにすると
けっこう噛まないと飲み込めません。
ほかには大豆、小魚、にぼし、固めの乾燥芋等の乾物類、うなぎの骨、サケの骨(缶詰であります)、
鳥の骨についてる軟骨等、噛まないと飲み込めないものは少量で腹が膨れます。
気をつけることは小魚等には塩分の多いものも多いこと、
酸化防止剤等の薬品が使われているものが多いことです。
袋の裏面の原材料品にも注意してください。

以上の方法をうまく使ってダイエットしてみてはいかがですか?

復習すると;
 1. いつも食べるものの量を記憶し、少しずつ減らす。
 2. 繊維質の多い野菜を多く食べる。
 3. 胃の大きさそのものを小さくする。
 4. 固いものをよく噛んで食べる。

こんな方法はどうでしょう?
朝、昼、晩は野菜のスープ系を主食に食べる。
いつも味が同じだと飽きるので、トマト・ベース、コンソメ味のスープ、
味噌汁等、カロリーの少ないスープを選びます。
ルーを使うものはダメ。
(ホワイトシチュー、クリームシチュー、ビーフシチュー、カレーのルーもカロリーは高い!!)
腹持ちをよくするために揚げ物(から揚げ、チキンナゲット、コロッケ等)を「少し」一緒に食べます。
そして腹八分目に。 間食するときは乾物類(小魚や大豆)をよく噛んで食べる。
間食は一般的によくないと思われがちですが、本当は間食はダイエットには良いのです。
これについては以後説明する予定です。
ちなみに今まで甘いものについてはまったく触れてないことに気が付きましたか?
ダイエットをするためには脂肪は許容されますが、
甘いものは許容されない理由についても以後説明していきます。

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